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奄美の希少種3種、回復続く 野生生物検討会 保護増殖事業終了も視野

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南海日日新聞

 奄美希少野生生物保護増殖検討会(座長・石井信夫東京女子大学名誉教授、委員6人)の会合が1日、鹿児島県奄美市名瀬であった。環境省はアマミノクロウサギなど奄美の国内希少種3種について、いずれも生息状況に回復傾向がみられると報告。目標に掲げた同省のレッドリストのランクの引き下げや、保護増殖事業の終了も視野に、課題や今後の方針を協議した。  同省は2000年度から、種の保存法に基づいて奄美で国内希少種に指定されたアマミノクロウサギとアマミヤマシギ、オオトラツグミの保護増殖事業を進めている。奄美の世界自然遺産登録を見据えて、3種のレッドリストのランクの引き下げなどを目標に掲げた同事業の10カ年の実施計画を14年度に策定した。  会合には有識者で構成する委員と国、県、地元市町村の担当者や自然保護関係者らが出席。島外からは新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンラインで参加した。  環境省から同事業の19年度の実施状況に続いて、今後の方針について説明があった。奄美大島だけにすむ野鳥オオトラツグミについては、マングース防除などの効果から個体数や分布に回復傾向がみられ、同省のレッドリストで「(現在の)絶滅危惧2類の基準に当てはまらない可能性も考えられる」と指摘。  ランクを引き下げて、絶滅危惧種としてリストに掲載されなくなる目標が達成されれば、「3種の中で最も保護増殖事業を終了する可能性が高い」との見通しを示した。  アマミノクロウサギは個体数の推定手法の改善や、ナイトツアーによる生息環境への影響、交通事故の増加、犬や猫による捕食などを課題に挙げた。アマミヤマシギとともに、実施計画が終了する23年度までに目標の達成状況を評価し、事業終了や、実施計画の継続について検討する方針。  石井座長は「3種ともマングースや猫対策の効果が出て個体数は回復傾向にある。全国でも先進的な事例で、事業終了後のフォローアップを確立する役割がある。絶滅危惧種の保全に何が必要かという視点で検討を進めてほしい」と述べた。

奄美の南海日日新聞

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