KANAの牙城崩した壽美が歓喜の涙。そして「そろそろベルトが欲しい」【K-1福岡】
壽美が3-0の判定勝ち
「K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K-1九州初上陸~」(11月3日、福岡・福岡国際センター)で行われた女子フライ級スーパーファイトで同級王者のKANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が壽美(NEXT LEVEL渋谷)に敗れる番狂わせが起こった。 KANAは2016年にKrush女子王座を獲得、昨年12月には「K-1 WORLD GP 初代女子フライ級王座決定トーナメント」を制しK-1のベルトも獲得するなどK-1ジャパングループの女子を引っ張る存在となっていた。19戦17勝2敗のキャリアの中で日本人に負けたことはなく、この17勝の中には壽美のジムの先輩でもある紅絹とグレイシャア亜紀に勝った星も含まれている。
対する壽美はプロ戦績13戦9勝(2KO)4敗。K-1ジャパングループに参戦以降は7戦6勝(1KO)1敗で敗れたのはKANAに勝ったことのあるヨセフィン・ノットソンのみ。着実に実績を重ね「プロを目指すきっかけ」のKANAとの対戦にこぎつけた。 試合は1RからKANAがプレッシャーをかけ前に出るが、壽美はミドルで距離を取ると、詰めたKANAに左ストレートからパンチの連打。一瞬ひやりとしたKANAだがパンチで反撃、ロープに詰めるが壽美はカウンターの左ストレート。KANAも右ストレートを返すが壽美も打ち返す。 2RもKANAが強烈なプレッシャーをかけるが壽美は左ミドルから左ストレートを当てる。壽美は前蹴り、そして前手の右手を大きく前に出し、KANAを入れさせない。KANAのローには右フック。壽美の左ストレートに比べKANAのストレートは距離が遠く浅いヒットに終わってしまう。 KANAは右ボディー、右ローと多彩な技で攻撃の糸口を探るが、壽美にカウンターで左ストレートを合わされ、攻撃が続かない。
3Rは壽美が左インロー、左ミドルと当てていくが。KANAのローは届かない。KANAが踏み込んで右フックを放つが、ここでも壽美は左ストレート。そして前蹴り、パンチの連打と手数で圧倒。KANAが右ストレートを当てるが、壽美は前蹴りからパンチにつなげ、KANAに踏み込ませない。一発で倒せるパンチではないものの、壽美の左ストレートをなかなか攻略できないKANAは終盤、焦りを見せパンチを強振するが当たらない。 このまま終了のゴングが鳴り、ジャッジ3者とも壽美を支持し、壽美が判定勝ちを収めた。