驚きのムース食感!手作り「レバーペースト」は、ホムパにも最適のお店の味【沼津りえのとっておきレシピ】
(5)レバーを焼きつける フライパンにオリーブオイルと半分に切ったにんにくを入れ、弱火でじっくりとにんにくの香りをオイルに移していきます。にんにくの香りが立ったらレバーを入れ、焦げ目がつくまで中火で焼いてください。 「レバーはこんがり焼くのがポイントです。焦げ目も香ばしい旨味になりますよ!」 (6)白ワイン、ローリエを入れる 焦げ目がついたらレバーとにんにくをひっくり返し、両面が焼けたら弱火にして、白ワインと切り目を入れたローリエを入れます。粗挽き黒こしょうをたっぷり振ったら、中火で3~4分煮詰めていきましょう。 「う~ん、いい香りがしています。もうこのまま食べても美味しい! 今回は香りづけにローリエを使いましたが、ローズマリーやタイムなど、好みのハーブを入れてもいいですね」 (7)しっかり煮詰めてから塩を振る 白ワインが煮詰まってとろみが出てきたら、ここで初めて塩を入れます。塩を振って全体に絡め、さらに煮詰めていきましょう。煮汁がほとんどなくなってきたら火を止め、このまま置いて粗熱を取ります。 「煮詰め加減でペーストのなめらかさが変わってきます。ここでしっかり煮詰めることで、よりなめらかな口当たりのよいレバーペーストになります」 (8)ブレンダーでペーストにする ローリエを取り除き、生クリームを半量入れ、ブレンダーでなめらかなペーストにしていきます。途中で生クリームを少しずつ足しながら、大体なめらかになったら、最後に残りの生クリームを入れます。生クリームの量は好みで調整してください。 「今回は塩だけのシンプルな味付けですが、バルサミコ酢やハーブを加えてもいいですね。お好みで自由にアレンジを楽しんでみてください」 (9)冷蔵庫で1時間以上冷やす このまま冷蔵庫で1時間以上冷やします。この時点ではややゆるめに感じますが、冷やすと生クリームがキュッと締まるので、ほどよい硬さに仕上がります。 (10)器に盛り付ける ココットなど小さめの器にレバーペーストを縁までたっぷり入れ、表面を平らに整えます。ペーパーで周りを拭いたら、まるでお店で出てくるようなビジュアルに! (11)できあがり! 好みでバゲットにたっぷり塗って、いただきましょう! 冷蔵で2~3日、保存も可能です。 バゲットにバターナイフで伸ばすと、なめらかにスッと伸びて気持ちいい。最初はゆるかったペーストが、沼津さんの言う通り、冷やしたらちょうどよい硬さになりました。 口に運ぶと、ふわりと軽く、まるでムースのような食感。正直、筆者はレバーが苦手なので少しドキドキしていたのですが、「え? これがレバーなの!?」と思うほど、臭みが全然なくて、とっても美味しく食べられました! 市販品はもっと味が濃いイメージでしたが、沼津さんのレバーペーストは優しい味でふわっふわ! 「うちの夫もレバーが苦手でしたが、この方法で作ったら、レバー嫌いを克服したんですよ。下処理の方法は、他のレバー料理にも応用できるので、ぜひ試してみてくださいね。 シンプルな味付けなので、好みのハーブを利かせたり、クリスマス用ならピンクペッパーを散らしてもかわいいですね。今回は白ワインで作りましたが、赤ワインで作るとより重厚感が出てきます。残った生クリームと合わせてパスタやペンネと和えたり、プロセスチーズやクリームチーズと混ぜたりしてもGood!」 私の購入したレバーにはハツがついていたので、一緒にゆでて調理しました。鍋に入れた直後から5分計ってしまったので、動画よりもやや中が赤かったのですが、その後にこんがり焼くので問題なく作れました。ただ、血液がしっかり固まった方が取り除きやすいので、「再沸騰してから5分」を守り、レバーが大きめの場合は加熱時間を少し長めに調整するとよさそうです。私はミキサーで作ってみたところ、とってもなめらかにできました! ただブレンダーの方が空気が入りやすいので、ふわふわ食感に仕上がりそうです。 いつも沼津さんのレシピには驚かされますが、今回も調味料は塩、こしょうだけ。なのに、素材の旨味をしっかり引き出しているので、とっても複雑な味わいです。家族にも「お店の味だね!」と大好評でした。 これからクリスマスや年末年始のおもてなしにもぴったり! ぜひお試しください。 取材・文/岸綾香
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『マンガでわかった! ラクしておいしい作りおき』(主婦の友社)、『からだとこころがととのう滋養菓子』(日東書院本社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」
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