優勝の望みつないだ町田・黒田監督「最後までわれわれには希望が残されている」逆転優勝信じ、最終節の鹿島戦へ
「明治安田J1、町田1-0京都」(30日、町田GIONスタジアム) 3位の町田は後半に獲得したオウンゴールの1点を守り切って2連勝。ホーム最終戦を白星で飾った。首位の神戸が柏と引き分けたため、残り1節で勝ち点差が3に縮まり奇跡の逆転優勝へ望みをつないだ。 試合後、黒田剛監督は「選手たちが町田本来のサッカー、失点を0に抑えて1、2点を取って勝つというサッカーを志向してくれた」と総括。最終節のアウェー鹿島戦に向けては「最後までわれわれには希望が残されている。本当に少ない可能性かもしれませんが、最後アウェーで勝って終われるように一週間しっかりとコントロールしたい」と意気込んだ。 前半からチャンスを作りながら、最後の精度を欠き得点できなかった町田だが、後半22分に均衡が破れた。GK谷のロングフィードからセカンドボールを回収し、左サイドの相馬が前進。「淡々と『仕留めよう』と、うちに秘めていた」と、キレのあるドリブルでそのままゴール前左に侵入し中央へクロスを送ると、相手GKの手に当たってコースが変わり、そのままネットに吸い込まれた。 終盤にはケガで離脱していた日本代表DF中山とMF荒木を投入。盤石の体制で京都の反撃を抑え込み、ゲームを締めた。 これで勝ち点を66に積み上げて、翌日に試合のある同65の広島を抜き2位へ浮上した。春から首位を快走するも夏場に急失速して陥落し、一時は残り3試合で首位と勝ち点差7と優勝が絶望的な状況に追い込まれたが、前節から立て直し首位と肉薄。広島は翌日の試合で敗れると優勝の可能性が消滅する。その場合、首位神戸と町田はともに得失点差が22と並んでいるため、最終節で神戸が敗れ町田が勝利すれば逆転優勝が実現する。史上初のJ1初昇格初優勝の偉業が再び見えてきた。