ブルータス肖像の希少なローマ硬貨、約3億円で落札
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【12月11日 AFP】スイスのコイン取引会社ヌミスマティカ・ジュネベンシスは9日、古代ローマの将軍・政治家ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)を暗殺した腹心ブルータスの肖像が刻まれたローマ時代の希少な硬貨が、ジュネーブの競売で198万ユーロ(約3億1500万円)で落札されたと発表した。 硬貨は重さ8グラムで、大きさはユーロ硬貨と同程度。オンライン入札で8人が激しく競り合った後、「欧州のコレクター」が落札したという。 硬貨について同社取締役のフランク・バルダッチ氏は、ローマ共和国の最後の章を刻む「歴史の一部」だとAFPに語った。 同氏によると、この硬貨は紀元前44年3月にカエサルを暗殺したブルータスとその支持者によって、同43~42年頃に鋳造された。表面には月桂冠(げっけいかん)に囲まれたブルータスの横顔が、裏面には彼の戦勝を祝うシンボルが刻まれている。 特に月桂冠は「自らを皇帝として打ち出そうとする人物」の象徴であり、硬貨の流通はブルータスにとって「宣伝的価値」があったと同氏は説明した。(c)AFPBB News