「子ども部屋おじさん」「中年童貞」「結婚や出産はぜいたく品」…アラフィフの生涯未婚率が爆上がりするなか、中年独身男性がアプローチするべき相手とは
ターゲットにする女性を人口動態で探る
アラフィフの中年男性が若い女性を狙うのは不可能だと伝えました。 その事実は、人口動態からも説明ができます。アナタがあわよくばと狙う結婚適齢期の28歳女性は、平成25年(1995年)生まれになります。いったいどれくらいの人数がいるのか、出生数を見てみましょう。 平成5年(30歳) 118万8282人 平成6年(29歳) 123万8328人 平成7年(28歳) 118万7064人 平成8年(27歳) 120万6555人 現在、結婚適齢期の年代は、男女合わせて120万人前後の出生数となっています。一方、人口のボリュームゾーンと呼ばれるアラフィフはどれくらいの人数がいるでしょうか。 昭和50年(48歳) 190万1440人 昭和49年(49歳) 202万9989人 昭和48年(50歳) 209万1983人 昭和47年(51歳) 203万8682人 20代後半とアラフィフでは、人口が1.7倍~1.8倍も違っています。人口動態から見ても、人生が終盤に差し掛かったアラフィフの中年男性が数の少ない20代女性を狙うというのは無謀なわけです。 婚活はたった1人を探す活動です。多くの中年男性は頑張って婚活をすれば、いままで埋もれてきた自分のことを見つけてくれる女性がいるだろうと妄想をしがちですが、残念ながら若い女性には基本的に相手にされません。 いままで母数の多い同年代から相手を見つけることができなかった男性が、数の少ない20代女性から相手を見つけるのは不可能だということです。 アラフィフ男性の婚活は、もう後がありません。このラストチャンスを逃したら、すぐにアラカンとなって、もう孤独死するだけとなります。 これから取り組む中年婚活は人口が多く、時代のパラダイムシフトによって結婚をしなかった、できなかった女性がたくさんいる同年代から探すのが鉄板となります。 文/ 中村淳彦
---------- 中村淳彦(なかむら あつひこ) 1972年、東京都生まれ。ノンフィクションライター。貧困や介護、AV女優、風俗などの分野でフィールドワークを行い、執筆を続ける。貧困化する日本の現実を可視化するために、過酷な現場の話にひたすら耳を傾けている。著書に『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)、『日本の貧困女子』(SB新書)、『職業としてのAV女優』『パパ活女子』(ともに幻冬舎新書)、『悪魔の傾聴 会話も人間関係も思いのままに操る』(飛鳥新社)、『歌舞伎町と貧困女子』(宝島社新書)など多数。 ----------
中村淳彦