化学兵器で「汚染リスク」 シリア空爆でOPCW懸念
【ブリュッセル共同】化学兵器禁止機関(OPCW、本部オランダ・ハーグ)のアリアス事務局長は12日、アサド政権が崩壊したシリアに対するイスラエルの空爆で「化学兵器関連施設に影響があったかどうかは分からないが、汚染のリスクがある」と懸念した。臨時の執行理事会で演説した。 アリアス氏は「(アサド政権による)過去の化学兵器使用に関する貴重な証拠が破壊される可能性がある」と指摘。シリアの不安定な治安情勢を念頭に「危険な化学物質や機器が管理されずに紛失する恐れもある」とも警告した。 シリアは2013年に化学兵器禁止条約に加盟し、OPCWはアサド政権が申告した化学兵器の廃棄を16年に完了した。