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タレントか、会社員か 「アナウンサー」のプライベート、報じる必要はある?

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オトナンサー

 ニュースサイトやテレビのワイドショーが、テレビ局のアナウンサーの結婚や恋愛などに関する情報を取り上げることがあります。そのたびにネット上では「いちいち報道しなければならないこと?」「タレントなのか、会社員なのか分からない」などの声が上がりますが、アナウンサーのプライベートな情報は、本当に取り上げる必要があるのでしょうか。また、アナウンサーが“タレント化”することで、テレビ局にはどのようなメリットがあるのでしょうか。  テレビ番組の制作経験もある広報コンサルタントの山口明雄さんに聞きました。

読者、視聴者の興味に寄り添う

Q.そもそも、テレビ局やニュースサイトなどはどのようなニュースを積極的に報道すべきなのでしょうか。 山口さん「どのようなニュースを積極的に報道すべきかについての考えは一人一人違うと思いますし、時とともに変わります。私は『役に立つ事柄』『視聴者や読者が興味を持つ事柄』『知るべき事柄』について報道してほしいと思います。具体的に、今は『新型コロナウイルス感染症の予防・抑え込みの方法』『今後の日本経済の動向予想』などです。実際、これらのテーマに関する報道は毎日数多くあります」 Q.テレビ局アナウンサーのプライベートに関する情報は、本当に取り上げる必要があるのでしょうか。また、社会的に意義があるのでしょうか。 山口さん「社会的に意義があるかと問われると回答は難しいですが、テレビは仮想現実的な一面を備えています。多くの人たちはテレビ局のアナウンサーを含め、テレビで頻繁に見る著名人を友人のように思ってしまいます。 アナウンサーが番組出演を休止したり、交代したりする場合、休止や交代の情報だけでなく、その理由を発表することも必要です。そのため、結婚や妊娠などのプライベートな情報であっても、それが番組出演に影響を与えるのであれば開示することになるのだと思います。 番組出演に直接影響を与えないと思われる恋愛や離婚などのプライベートな情報を、テレビのワイドショーやスポーツ紙が取り上げるのは『読者、視聴者が興味を持つネタだ』と考えるからです。アナウンサーの中には、自ら進行中の恋愛についてSNSに投稿したり、マスコミに売り込んだりする人もいるそうですが、いずれにせよ、取り上げるかどうかはマスコミ各社の考え次第です」 Q.プライベートに関すること以外で、テレビ局アナウンサーに関する情報を伝えなければならないケースはあるのでしょうか。 山口さん「最近では、テレビ朝日系『報道ステーション』の富川悠太アナウンサーについて、新型コロナウイルス感染後の行動が不適切だったとして、多くの報道がありました。振り返ってみると、昔からアナウンサーの不祥事に関する報道は数多くあります。例えば、タクシー運転手への暴行、不倫、強制わいせつ、セクハラ、利益供与、危険ドラッグの所持などです。 ただし、テレビ局アナウンサーに不祥事が多いと私は思いません。国民に広く顔を知られている職業のため、報道が多いのだと思います」 Q.テレビ局のアナウンサーは身分的に会社員ですが、なぜ注目されるのでしょうか。 山口さん「もともと、国民に広く顔を知られる職業であることと、1980年代末に本格的に始まったテレビ局の『局アナのタレント化』戦略と関係があると思います。 それまで、アナウンサーは『原稿を正しく分かりやすく読む職業』だとされていましたが、フジテレビが先陣を切って、新規採用の女性アナウンサー(通称『女子アナ』)を報道、情報、バラエティー番組などあらゆる自局の番組の出演者、すなわちタレントとして活用し始めました。 この戦略は見事に当たり、フジテレビの視聴率がぐんぐん上昇したことで、他の民放局も女子アナを看板タレントとして打ち出す時代が到来したのです。女子アナをドラマに出演させるケースも出てきました」

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