<なにわ点描>あべの筋を走る「マッサン」電車 ── 天王寺駅前駅の風景
国内最古の車両を使った阪堺電気軌道の「マッサン電車」があべの筋を走る、3月まで運行予定だ THE PAGE大阪
「あっ、マッサンや~っ」──。といってもこれは、大阪市阿倍野区の「あべのハルカス」下、天王寺駅前駅付近を歩いていた時に「阪堺電気軌道」の車両が通ったのをみて、通行人から発せられた言葉だ。
「マッサン電車」を見て反応する人も
阪堺電気軌道によると、これは現在放送されているNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」の放映に合わせ走っているラッピング車両。日本で現役最古の車両である「モ161形車」に就役当時の塗装をし、車内には、住吉・帝塚山にゆかりのある出演者のコメントを掲出しているという。3月まで運行する予定となっている。 天王寺駅前駅は、あべのハルカス・あべのキューズモールと、あべの筋の車道に挟まれた形の駅。日に約1万人以上の利用があるという。
あべのは変わっても、駅や車両は昔と変わらず
近鉄百貨店があべのハルカスとなり、アーケードの下に店が並んでいた場所はキューズモールになるなど、同駅付近はここ数年で見違えるように変わった。しかし、この駅と車両は昔と変わらないまま。 古い車両が走る姿をカメラにおさめていた同市内に住む60代の男性は「地下鉄が出来るまで、これに乗るのが当たり前やった。今でも古い車両をみると若いころを思い出す。ずっと私らの目の前を走ってほしいな」とシャッターを切りながら話していた。