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杉戸洋、川内倫子、テリ・ワイフェンバックら7名が参加。自然と美術が出会う「センス・オブ・ワンダー」展とは?

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美術手帖

 地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。 ──レイチェル・カーソン著、上遠恵子訳『センス・オブ・ワンダー』(新潮社、1996)より  『沈黙の春』(1962)の著者として知られる海洋生物学者のレイチェル・カーソン(1907~64)は、遺作となった『センス・オブ・ワンダー』(1965)の中で、子供時代からの自然とのかかわりにおいて、「センス・オブ・ワンダー」(=神秘さや不思議さに目を見はる感性)を持つことの大切さを説いている。現代に生きる美術作家たちもまた、私たちが日々の生活のなかで見過ごしてしまっている世界をそれぞれの表現手法で視覚化しているだろう。  現在、静岡・長泉町のヴァンジ彫刻庭園美術館では、カーソンの言葉から着想を得た展覧会「センス・オブ・ワンダー もうひとつの庭へ」を開催中(~8月31日)。本展は、自然とのかかわり方や豊かな出会い方を、私たちと同時代を生きる7名の作家たちの作品から学ぶことを試みる展覧会だ。  参加作家には、絵画の枠にとどまらず、建築と作品が相互作用するような新たな展示空間を生み出す杉戸洋、鉛筆と水彩による繊細なドローイングを手がける須藤由希子、柔らかな色彩で女性や樹木を描くロゼリネ・ルドヴィコら画家3名のほか、美しさと醜さ、生と死といった両極端の要素を写し取る川内倫子、自然をモチーフとした色鮮やかな写真を特徴とするテリ・ワイフェンバックといった写真家も顔を揃える。  加えて、形態や空間への関心をもとに、通常の彫刻作品からはかけ離れた素材を用いた立体作品を制作するクリスティアーネ・レーアや、精巧な草花の木彫作品をインスタレーションで発表する須田悦弘といった立体作家も参加。カーソンの「センス・オブ・ワンダー」と共鳴するような絵画や彫刻、写真、映像と多様な作品が並ぶ。

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