鬼越トマホークが"規制ゼロ"&"新ネタ"のみの単独ライブ開催!爆笑の連続も「辛かった」
鬼越トマホーク(金ちゃん、坂井良多)の7年ぶりとなる単独ライブ「やれんのか!?」が、9月16日にルミネtheよしもとで開催された。 【写真を見る】“規制ナシ”の鬼越トマホーク単独ライブ ケンカ芸でブレイクを果たし、テレビはもちろん、YouTube「鬼越トマホーク喧嘩チャンネル」も絶好調と乗りに乗っている彼らが、「水曜日のダウンタウン」、「チャンスの時間」などを担当する作家・大井洋一に、背中を押されるかたちで7年ぶりに単独ライブを行うことに。NSC(吉本興業の養成所)を首席で卒業した経験を持ちながらも、鬼越がこれまで「逃げてきた」という漫才やコントなど、原点とも言えるネタと向き合った。 彼らの類まれなるトーク力、バラエティでの立ち回りの巧みさを毎日のように浴びてはいるが、ではネタではどうなのか...。「伝説のはじまり」を目撃するべく、ルミネtheよしもとには、当日販売された立ち見席を求める人も含め、多くのファンが詰めかけた。 会場に入ると、モニターには「本公演では不適切な言動、真偽不明な情報、センシティブな表現が数多く含まれています」、「SNS等での発信を含め、一切口外無いようお願いいたします」という注意書きが。彼らの芸風を知っているだけに、期待が高まる幕開けとなった。 まずは漫才からスタート。万雷の拍手のなか、登場するなり、深々とお辞儀をする坂井。金ちゃんが「頭下げすぎだよ!」とツッコミを入れて笑いを誘う。 また、数日前、坂井の地元・長野県で祭りの仕事が入っていたものの、坂井が体調不良で行けない事態に。東京生まれの金ちゃんが一人で参加したため「『帰ってまいりました!』って意味が分からない」と嘆いた。 そうして笑いを起こしながらも2人は「こんなに入ってもらえるとは思わなかった」と感慨深げ。嬉しそうに客席を眺めた。 アイドリングトークで客席を温めているなか、小声で坂井が「そろそろネタ入るか...」とボソリ。それでも本ネタに入ろうとしないため、金ちゃんは「ずっとフリートークでいくんか!」と注意した。 「90分の新ネタライブ」と銘打った本ライブ。記念日に関する漫才からはじまり、『M-1グランプリ』で飛躍しそうなダイナミックに見えて繊細に作り込まれた漫才、ギミックが仕掛けられた漫才、もちろん"らしさ"溢れる漫才も披露された。 2本披露されたコントも「鬼越トマホーク」にしかできない世界観に。笑いがありながらも、どこかメッセージが込められているのではないか...と勘繰ってしまうコントや、現在、お笑いの世界では、全国の人でも楽しめるよう「劇場×オンライン配信」が主流となっているが、今回「配信なし」を選んだ理由が分かるCMキャスティングのコントで客席を爆笑に包む。 身を削るような最後の漫才では、坂井がネタを飛ばしてしまうハプニングも。金ちゃんに顔を近づけてこっそり聞いた坂井は「今日、1本も飛ばしてなかったんだけどな...」と可愛らしい一面も見せたが、本当に7年ぶりかというほどクオリティの高いネタと2人の技術が光る単独ライブで、鬼越トマホークの「本気」と「覚悟」が楽しめた時間となった。 エンディングでは、「幕間(ネタとネタとの間)で流れたBGMの共通点分かりました?」と問いかける2人。まさかの共通点が明かされると会場も納得&爆笑に。そんな幕間には、金ちゃんやオンラインサロンメンバーが考えた「坂井の改名案」を発表する企画VTRがあった。 また、今回の単独ライブについて、金ちゃんが「辛かったな」と本音を述べた際には、坂井も「ネタって辛いな。毎年単独ライブをやっている人を尊敬しましたね」と同調。2人は、今後もネタに真摯に向き合うとしつつ「これからも鬼越トマホークをよろしくお願いします」と挨拶して幕を閉じた。 鬼越トマホークは今年もM-1にエントリー済み。今回、ルミネtheよしもとに来場した人は、2人が、YouTubeやバラエティのみならず、漫才師として「ネタでも世の中を席巻するのは間違いない」と確信したのではないだろうか。彼らの今後のさらなる活躍に期待したい。 取材・写真=浜瀬将樹
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