グラビアも話題、高鶴桃羽の波乱万丈な半生「ウクライナ侵攻で砕かれたバレリーナへの夢」
ウクライナ侵攻が始まって
「ロシアの方は身長も高くて、手足も長くて、すごく綺麗で。隣に立っているだけで、迫力で負けてしまいそうになるんですが、どうやったら自分が目立てるか、どうやったらロシアで戦っていけるかを、もがきながら考えました。 フィギュアの世界もそうですが、日本人のバレエ・テクニックは世界的に評価が高いんです。だから私は誰よりも練習して、自分なりの見せどころを見つけて、しっかりとレッスンでもアピールしていたら徐々に認めていただけました。ロシアでは、アジア人は差別されることも多かったんですが、バレエのことを分かっている方は、みなさん日本人をリスペクトしてくれていました」 高校卒業後もロシアのバレエ学校に通い続け、いずれはロシアのバレエ団に入って、ロシアで暮らしていくというビジョンを描いていた。だが、その夢も未来も無情に砕かれてしまう。 原因は2022年に始まるロシアのウクライナ侵攻だった……。 「無事に日本の高校を卒業扱いになって、そのままロシアのバレエ学校に4年間通う予定だったんです。ところが戦争が始まって、クレジットカードが使えなくなるなど、いろいろな弊害が出始めて。私はロシアに残りたかったんですが、生まれて初めて両親に反対されました。 ずっとバレエを頑張ってきたので、ここで日本に帰りたくない。戦争という自分ではどうにもできないことで、夢を諦めなきゃいけないのが悔しくて……。しばらく粘ってはいたんですが、両親に『生きてくれているだけでいいから、日本に帰ってきてほしい』と懇願されて。両親がそんなことを言うのが初めてだったのでハッとして、まだまだ人生は長いんだし、ここは抗わずに、一旦日本に帰ろうと決断しました。いろんな飛行機の便が止まるなど、帰国するのも一筋縄ではいかなかったんですけどね」 ▽profile 高鶴桃羽(たかつる・ももは)。2003年5月23日生まれ。フランス生まれ、北海道育ち。2歳からバレエを始め、高校生のときにはロシアの名門バレエ学校に留学。バレエと芸能活動を両立している。芸能活動では、2022年に出演した人気恋愛リアリティショー番組『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』で話題に。2023年からはグラビアにも進出した。 【後編】『オオカミちゃん』で話題、高鶴桃羽「バレエ時代は痩せすぎ…グラビアを始めて体型を褒められるように」は下の関連記事からご覧ください。
猪口 貴裕