【泉房穂×菅孝行 徹底討議】政治によって「世界全体の作者」になる
泉房穂氏といえば、前明石市長として大胆な市政改革を行い、今は政治状況への鋭い発信と、政界再編に向けた「仕掛け」で知られる現代のキーパーソン。彼には東大時代に恩師がいた。ラディカルな評論家で社会運動家でもある菅孝行氏だ。40年ぶりに再会を果たした師弟が、現代の政治闘争と社会変革の核心を語り合った──。(構成・倉重篤郎) 【写真】再逮捕された「美人すぎる寝屋川市議」の写真集全カット
独自にメディアを持つところまで行かないと
菅孝行議会制民主主義を通じた政変というと、欧州やアメリカでのドラスティックな展開も視野に入れないわけにはいかない。 泉房穂世界中の動きがつながってるんでしょうね。トランプ現象もそうやね。日本の石丸現象も似てます。事実かどうかは関係ない。ファクトであろうがなかろうが、一気に誰かを叩くようなエネルギーが働いてます。 菅あなたもインターネットという武器を使うのかもしれないけど、あちらが使う武器もインターネットですよね。あれは本当に錯覚を組織する。 泉そこは怖いですね。 菅先進国で同時に起こっているのは、メディアが変わったということですよね。新聞を読む人はメチャクチャ減ってるじゃないですか。テレビも若者はあまり見ない。みんなスマホをやってる。 泉ニュースにしても、見出しだけです。見出しのキャッチだけで全部判断してしまってるから、事実をちゃんと確認するという癖がなくなってますよね。 菅ただ、やはりインターネットを使わざるを得ない。あなたが何かをやるときに、ネット上の戦略を持たなきゃダメだなと思うわけでしょう。「ラジオに依拠する」とさっき言われたけど、ネットも使わなきゃどうしようもない。 泉自分はだいたいテレビやラジオに出ると、そのあとヤフーニュースになってるので、一定の発信力はあります。ただ、それだけでは足りないので、さらに強化せなと思ってます。 菅SNSでもラジオでも新聞でもいいから、独自にメディアを持つところまで行かないと、という気もするけど。 泉それも含めてもっと戦略を練らなアカンとは思ってます。「簡単じゃないから、あきらめる」じゃなくて、簡単でなくても、知恵を絞りながら、仲間を増やしながら実現に向けていきたいと思っています。