【スプリンターズS】春秋スプリント王者を狙うモズスーパーフレアの評価は?参考レースから読み解く各馬の「潜在能力」
波乱の春短距離GI
秋のGIシーズン第1戦、スプリンターズS。昨年の優勝馬が不在、かつ春の高松宮記念は1位入線馬が降着するアクシデント。さらには昨年の本レース後に芝短距離重賞を複数回制したのはダノンスマッシュの1頭のみ。群雄割拠の芝短距離路線を参考レースから読み解いていく。 【スプリンターズステークス 2020最終予想】東大・京大式!レッドアンシェルの評価で対立!買い?消し? 【高松宮記念】 前日夜から降った雨の影響で外伸びが目立ったが、徐々に回復を見せて、高松宮記念時には内目も回復傾向にあった。さらに逃げたモズアスコットでも34.2‐34.5の前傾0.3秒と過去10年で2番目に前傾度の低いペースだったが、2番手以降においては34.7‐34.0の後傾0.7秒という1200mのGIとしては超スローペースの流れ。先行馬有利とみて間違いない。 そんな中、グランアレグリアは大外一気で2着に。上がり3Fは11.1-10.9-11.1程度と個別ラップも申し分ない。パフォーマンスは最上位の評価が必要だ。ただ、ピュアスプリンターではないだけに中山替わりは……。 1着馬モズスーパーフレアは繰り上がりでの勝利であり、展開も向いたことは間違いない。ただ、本馬のベストペースはもっと速いはず。中山替わりもプラスだろう。 3着馬ダイアトニックは、ラチ沿いの4番手追走と展開ピッタリの競馬。ただ、直線でクリノガウディーから寄られる不利を受けた点は相当な痛手であり、それが無ければGIタイトルをつかんでいたかもしれない。
チャンピオンの貫禄
【北九州記念】 11時台の12.5mmの集中的な降雨以降、稍重に悪化したが、午後には速い時計が見られ、変動の大きい1日だった。本レースも平均的なタイムをマークしており、馬場による影響をあまり受けていない印象だ。 レースはモズスーパーフレアが32.4-35.4の超ハイペースで引っ張ったが、4番手以降は33.2-34.6とレースラップほど前傾ではない。ただ、直線追い風の影響も強く、北九州記念らしい差し有利の競馬であった。 1着馬レッドアンシェルはブリンカー効果か、以前と終いがまるで違った。ただ、ラチ沿いのインで脚をタメた競馬は展開がピッタリハマった感がある。 2着馬モズスーパーフレアは、14キロ増で過去最高馬体重。実質トップハンデを背負ったうえ、超ハイペースで逃げての粘り込み。さすがの一言だ。