西岡徳馬 78歳初自伝でパソコンデビュー「シャットダウンしたら次の日、全部消えてた」
俳優の西岡徳馬が9日、東京・中央区の明治座で自身初となる自伝「未完成」(幻冬舎)の発表会見を行った。 「2、30年前同じマンションに住んでいたことがあって、顔見知りだった」という幻冬舎関係者との思わぬきっかけで自伝執筆が決定。10年ほど前、1度目のオファーを断ったというが、「(役者を始めて)50年経ったから、そろそろ(自伝を書いて)いいかなと思って。自分の年表みたいな感じで作れたらいいかな」と裏側を明かした。 著書を手に「こんな立派な本ができると思ってなかった」と喜んだ。「最初は鉛筆で書いていたんですけど、パソコンでやった方がいいのかなと思って。(パソコンでの作業を)やったことなかったんですけど、娘夫婦に家電屋に行って選んでもらって。電源どうやって入れるんだ、どうやって打つんだ」と慣れない操作にパニック。ひらがなでは「にしおか」で4文字の名前をローマ字で「NISHIOKA」と8文字になるローマ字入力には特に苦戦し、見かねた娘から「パパ、そんなんだったら鉛筆で書いた方が早いよ」と会話を振り返った。さらに保存しないままシャットダウンしてしまうハプニングも幾度もあり「シャットダウンしたら次の日、全部消えてた」と告白。6月末からかなり時間をかけて執筆し「400ページくらいいったかなと思ったら、300ページだった」と苦笑い。「書こうと思ったら3倍くらいになるんですけど」と次作にも意欲を見せた。 同書は西岡が70年に劇団文学座に入座してからの半世紀以上の役者生活と家族の心温まるエピソードが書かれた1冊。この日は、勝新太郎さんと京都・祇園で午前3時に「座頭市」を歌った思い出の写真も紹介していた。
報知新聞社