「死にたい人放っておけない」相談者の悩みに寄り添い続ける女性住職 #今つらいあなたへ
終了後、2人の相談員は率直な感想を口にした。「(相談者の同僚に)腹が立ってる」「こっちまでしんどくなる」。相談者はそれを聞き、「そういう本心を聞かせてもらったほうがうれしかったのかも」と振り返った。 オブザーバーとして3人の発言や反応を注目していたメンバーからも、腹を立てていたと言う相談者への共感は「言葉にしてないから全然伝わっていない」と指摘された。傷つけない言葉をかけようと言葉を選ぶうち、相談者の気持ちとのタイムラグが生まれてしまう。この日、みんなが学んだのは、相談者の気持ちに近づくために、感じた時に言葉にする大切さだ。
みんなでみんなを支える社会へ
中田さんは悩みを聞くための環境を整備する一方で、誰もが身近な人の悩みを聞けることが大切だと考えている。普段から身近な人に目をむけていれば、悩んでいるときに気づくことができ、悩みが深刻化する前に相談することができるからだ。 「ちょっとした変化にも声をかけてもらえるって、うれしかったりするでしょ。優しさって、そういう目の前の小さなことから広がっていくんじゃないかな」 中田さんが期待を寄せているのは、誰もが目の前の人のサインに気づき、声をかけ合えるような社会だ。
※相談窓口 ●僧侶に悩みを相談できるウェブサイト 「hasunoha(ハスノハ)」 https://hasunoha.jp/ ●つらい気持ちを抱えていたら ・「こころの健康相談統一ダイヤル」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/kokoro_dial.html ・「よりそいホットライン」(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター) 電話:0120-279-338 https://www.since2011.net/yorisoi/
--- 「#今つらいあなたへ」は、Yahoo!ニュースがユーザーと考えたい社会課題「ホットイシュー」の一つです。つらい気持ちを抱えた人の「生きるための支援」につながるコンテンツを発信しています。 --- 【クレジット】 監督 内田英恵 プロデューサー 前夷里枝・中原望 記事監修 国分高史