労働力確保など社会情勢見据え「来春の初任給 最大5万円アップ」ひぐちグループの戦略とは《長崎》
NIB長崎国際テレビ
県内を中心に飲食事業などを展開する「ひぐちグループ」が、来年採用する社員の初任給を最大で5万円引き上げます。 約20%の引き上げで、人材の確保を図ります。
県内をはじめ九州各県で飲食やホテル、アミューズメント事業を展開する「ひぐちグループ」。 来年春に入社する社員の初任給について、大学、短大卒業者は事業別に4万円から5万円引き上げて25万円から28万円に。 高校卒業者は、4万円引き上げて22万円とします。 (ひぐち人事部 柿山 朋寿部長) 「長崎だけを見ると、スタジアムシティや駅前の開発など、労働需要が一気に上がると分かっていたので、早めに(初任給)を上げておかないと人を集める力がどんどん下がっていく」
厚生労働省によりますと、県内企業の大学卒業者の初任給は平均で約22万円で、ひぐちグループの初任給は、最大で6万円上回ることになります。 今年10月、県内の最低賃金は「55円」引き上げられて、時給「953円」に。
また、ふくおかフィナンシャルグループ傘下の十八親和銀行は、来年4月の入行者の初任給を4万5000円引き上げるなど、賃上げの動きが加速しています。
(ひぐち人事部 柿山 朋寿部長) 「(初任給を)競争力のあるところ、優位性のあるところまで引き上げて、それを維持できる生産性を保っていなければいけない。そういう企業でなければ勝ち残れない」
ひぐちグループでは、平均8%の賃上げを柱とする全社員の報酬体系の見直しのほか、働き方の改善なども進め、人材確保に努めたいとしています。