自民党総裁選の開票作業を進める党府連関係者ら＝27日、京都市中京区

岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選で、石破茂元幹事長が27日、新たな総裁に選出された。一方、自民党京都府連（京都市中京区）では同日朝から党員票の開票作業が行われ、高市早苗経済安全保障相が3643票を獲得し、石破氏の票数を上回った。この結果、高市氏と石破氏による決選投票では高市氏に票を投じた。 【グラフでみる】自民党総裁選、第１回と決戦投票の結果 府連事務所では午前9時半ごろから、府連職員やアルバイトら約20人が開票作業にあたった。投票率は前回（72・29％）をわずかに下回る71・92％だった。有効投票数は9192票。 府連が発表した開票結果によると、最多は高市氏の3643票。石破氏が2454票で続いた。3位は小泉進次郎元環境相の1323票だった。ほかの6人はいずれも千票に届かなかった。新総裁選出を受け、府連幹事長の津田大三京都市議は「行動や実行力に大いに期待している」とのコメントを発表した。 京都府内では新リーダーに期待と変革を求める声が相次いだ。 「生活者目線の発信力で分かりやすい演説だった。『安心・安全』というキーワードも刺さった」。京都市左京区の男性会社員（57）は石破氏の訴えをこう評価した。立憲民主党の新代表、野田佳彦氏との政策論争にも期待したいとした。 錦市場（京都市中京区）で鮮魚店を営む大隅勇三さん（77）は「（石破氏は）経験豊富。立候補していたほかのメンバーと比べ有力だったのでは」と指摘。社会でより高齢化が進んでいるとして「生活を保てるよう、堅実な経済政策が必要だ」と求めた。（田中幸美、森天音）