【新NISA】65歳まで「毎月1万円」では少ない?20年間の投資結果を利回り2%・8%・0.5%でシミュレーション
65歳まで20年の積立投資でいくらになる?利回り別シミュレーション
次に、積立を行った場合にいくら受け取ることができるのか、シミュレーションをしてみましょう。 今回は、例えば65歳で現役を退くことを考えて、45歳から20年間で月額1万円の積立投資をした場合に、最終的に幾ら受け取ることができるのかを、利回り別に検討します。 ●前提条件 今回のシミュレーションでは、下記の条件にて検討をしていきます。 【投資期間】20年間 【投資金額】毎月1万円 【元本】毎月1万円×12ヶ月×20年=240万円 【利回り】下記の3パターン ・ケース1:2% ・ケース2:8% ・ケース3:0.5%(番外編として、現在の銀行定期預金を想定した利率) ●ケース1:利回り2% 元本240万円に対して利回りが2%の場合、20年後には295万円となり、投資利益の合計は55万円です。 ●ケース2:利回り8% 利回りが8%の場合、20年後には589万円となり、投資利益の合計は349万円です。 ●ケース3:利回り0.5% 利回りが0.5%の場合、20年後には252万円となり、投資利益の合計は12万円になります。 月の積立がわずか1万円であったとしても、銀行預金とNISAの平均最低利回りで計算した場合とでは、20年間で41万円と大きな差が出ることがわかります。 さらに、銀行預金の場合は利益から税金も控除されるため、手取りで考えた場合にはさらに差が大きなものになります。
積立投資を始めるときに重要な視点
利回りのシミュレーションを確認したところで、積立投資を始める際のポイントを紹介します。 ●インデックスファンドに投資する 老後資金として積立をする場合は特に、多くの人が高リスク高リターンな投資よりも安定的でリスクの少ない投資を希望するのではないかと考えられます。 そのような場合には、「インデックスファンド」と呼ばれる種類の銘柄を選ぶのが最適です。インデックスファンドは値動きが市場と連動しているため、動きが比較的わかりやすく、リスクの少ない安定的な投資をすることが可能となります。 ※インデックスファンドとは逆に、市場とは連動しないファンドを「アクティブファンド」と言います ●毎月一定額を投資する 毎月の投資を一定額に固定することも重要です。本来であれば価格が安い時に購入をして、価格が高い時に売却をするのが最善ではありますが、その見極めはプロでも難解です。 しかし、毎月一定額を購入することで、価格が安い月には多くの口数を購入、高い月には少ない口数の購入となり、平均の購入単価を自然と平準化することができるため、価格変動のリスクを抑えることが可能です。 ●長期的に投資する 積立投資は、できるだけ長期的に続けることも、効果を発揮させるポイントです。 長期間にわたって資産を運用することで、複利効果を最大限に活用できる上に、たとえ一定の期間で価格が下がったとしても、総合的な保有期間で見た場合に利益を享受できる可能性が高くなります。価格が下がってしまった時に焦って売却をせずに、計画した期間は投資を続けることが重要です。 ●手数料の安い商品を選択する 投資信託には手数料がかかります。特に、投資信託を保有している期間中に継続して支払う信託報酬は、利益の差が出にくいインデックスファンドにおいて最終的な受け取り利益の大きな差を生むこともあります。同じような条件下の銘柄で悩んだら、信託報酬が低い銘柄を選ぶことが望ましいです。