【新NISA】65歳まで「毎月1万円」では少ない?20年間の投資結果を利回り2%・8%・0.5%でシミュレーション
近年、物価の上昇や今後の日本経済への不安などにより、安定した老後資金を確保したいと考える人も多くなっています。それにより、多くの人が自らで老後資金を作り出すための資産運用に関心を寄せ始めています。 ◆【図表】つみたてシミュレーション結果を見る そのような中で、投資初心者でも資産運用を始めやすい制度として、日本政府が導入したのがNISAです。2014年からスタートしたこの制度は、幾度かの変更を経て、現在は2024年1月から開始された「新NISA制度」として運用されています。 2024年6月時点での日本全体のNISA口座総数は2427万6789件となっており、日本の人口およそ1億2400万人の約20%にのぼります。つまりは、日本人の5人に1人はNISA口座を所有しているということになります。 今回は、このように多くの人が関心を寄せるNISA制度について、簡単な制度の説明と、月に1万円を20年間積み立てた場合のシミュレーションを利回り別に検討していきます。 ぜひ参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
NISAとは
はじめに、NISAとは何かを簡単にご説明します。NISAとは「少額投資非課税制度」という、投資をする上で選択することができる制度の一つです。 投資(株式や投資信託の売買など)を行う場合、通常であれば投資によって得た配当金や売却益には約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座を開設して投資をした場合、決められた投資枠内であれば、この税金が非課税となるメリットがあります。 ●NISAの2つの投資枠 2024年1月から開始された新NISA制度は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの投資枠が存在します。 【つみたて投資枠】 投資方法が積立投資に限定された投資枠です。投資先は金融庁の基準により選定された銘柄に限定されており、成長投資枠よりも限られています。 銘柄の選定基準が、後ほど説明する「積立投資のポイント」を押さえているものが多いため、長期的に安定した投資をするのに適しています。 【成長投資枠】 投資方法に制限がない投資枠です。投資先はつみたて投資枠と同様に金融庁の基準を満たす銘柄のみではあるものの、つみたて投資枠よりも幅広い銘柄を選ぶことができます。 高リスク高リターンな投資をしたい場合や、短期的なでの売買による投資をするのに適しています。 ●投資上限額 新NISA制度では、投資上限額が下記の通り設定されています。 【つみたて投資枠】 年間120万円まで(非課税期間は無期限) 【成長投資枠】 年間240万円まで(非課税期間は無期限) 2つの制度は併用して活用することが可能ですが、合計の非課税投資枠は上限額が決められています。 【投資枠上限】 つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて1800万円 ※成長投資枠のみの場合1200万円が上限額 ※一度購入したものを売却した場合には、その分の枠は再利用が可能