「子どもの近視は遺伝する」というのは本当なのか?わが子の目や体にとって本当によい環境とは
一説には、イギリス統治下にあった香港では、「国際バカロレア教育」が中国のほかのエリアよりも浸透していたことがあると考えられています。ご存じかと思いますが、国際バカロレア教育は、低年齢のときは精神と身体の両方を発達させることを重視する内容で知られています。 ボーク:学力を伸ばすのを下支えするのが体力や非認知能力です。 窪田:やはりそうなのですね。私もアメリカへの転校の経験から、まずは学びに向き合う素地を作るのが大事だと感じていました。そうすれば、高等教育を受ける年齢になったときに、自分が何をすべきかを考えて自主的に勉強に取り組めるのではないでしょうか。
ボークさんの著書を拝読し、日本でも2020年度の教育改革で思考力・判断力・表現力の3つをバランスよく育成する方針に変わったと知りました。以前は、やればやるだけ点数が上がる認知的な勉強をいち早く開始し出す「先取り学習」をするのが圧倒的に有利だった時代でした。ですが、まずは非認知能力を備えた心と丈夫な身体を作り上げたほうが後々有利になる時代に移行してきたと感じています。 ボーク:そうですね、日本でもようやくその段階にきました。そして、非認知能力は家庭でこそ最も効果的に育むことができます。
窪田:次回は、その工夫をぜひお聞きしたいです。 (構成:石原聖子)
窪田 良/ボーク 重子