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六本木で若い女性に話しかけられてマンションへ……岸部四郎さんが『西遊記』で体験した本当に怖かった話

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文春オンライン

 俳優・歌手・司会者の岸部四郎(シロー)さんが亡くなった。8月28日午前4時33分、死因は拡張型心筋症による急性心不全。享年71。人生100年時代の昨今、早逝といえよう。 岸部四郎さん、『西遊記』に関する写真を全て見る(3枚)  昭和42年生まれの筆者の世代にとって岸部さんといえば“シロー”名義で出演した、『西遊記』(’78年)、『西遊記II』(’79年)の沙悟浄役が印象深い、というよりパブロフの犬的に沙悟浄の姿が目に浮かんでしまう。  『西遊記』に夢中になりながら、ジュリーこと沢田研二さんがメインボーカルを務めたグループ・サウンズ「ザ・タイガース」のメンバー(岸部さんは’69年に加入)だったことを再認識して、「そうかこの人、元は人気歌手のひとりだったんだ……」と、驚いたものだ。それほどまでにこの沙悟浄役はハマっていた。  じつはそれ以前にも昭和世代が岸部さんを意識する機会は幾度もあった。筆者的には桜木健一主演のテレビドラマ『刑事くん』(’71年)第39話の「なぐり魔」で、ゲストの岸部さんが演じた、文字どおり人を殴っては陰で笑う愉快犯・なぐり魔の久保役と、明星から発売された即席ラーメン「明星ラーメン ビーフ味」のテレビCMで、牛の被り物をしていた姿が忘れ難い。

プロデューサーが語った沙悟浄役決定秘話

 そのときの岸部さんのイメージは、“関西弁を話す長身の飄々としたタレント”さんだった。『西遊記』のプロデューサーのひとりで、『ウルトラマン』シリーズなども手がけた熊谷健さんからご生前伺ったお話だが、岸部さんの沙悟浄役の決め手となったのは、“人を食ったような関西弁”とその人並み外れた身長だったという。

「堺正章さんの猿(孫悟空)、西田敏行さんの豚(猪八戒)は実際にいる動物です。でも沙悟浄の河童は空想上の存在。そのイメージに、ちょっと浮世離れした岸部さんはピッタリでした」(熊谷さん談)。  原作の『西遊記』に登場する沙悟浄は、河童という設定ではなく、“水怪(水の妖怪)”という存在だったが、日本へ渡った時点で、馴染みやすく“河童”にアレンジされたという経緯を持つ。その河童のイメージを決定的なものにしたのが、この岸部さんの沙悟浄だった(人形劇『飛べ! 孫悟空』[’77年]の仲本工事さんという説もあるが、それはまた別の講釈にて)。『西遊記』はイギリスBCC放送でもオンエアされ、岸部さんの沙悟浄は翻訳版のキャラ名・サンディの名前で英国民にも愛され、親しまれているという。

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