入院時に個室を希望したら「1日最低2万円から」と提案されました。友人は「安い方だよ」と言いますが、相場なのでしょうか?
病院に入院する際はさまざまな懸念点が発生するものです。そのうちの一つとして、病室の環境が挙げられます。入院期間におけるストレスを少しでも軽減したいと個室を希望する方は少なくないのではないでしょうか。他人の目を気にせずに生活できる個室は魅力的です。 しかし、入院時の個室利用において気になるのは費用面です。入院は誰もが経験するものではなく、相場も含めて想像がつかない方も多いかもしれません。 そこで、本記事では入院時の個室利用における相場について解説すると共に、入院費用の主な内訳や自己負担額を軽減する方法なども紹介します。
入院時における個室とは
病院に入院する際に利用する部屋は、基本的に大部屋と特別療養環境室の2種類に分けられます。大部屋は6人程度、特別療養環境室は1~4人で利用するもので、個室もこれに含まれます。 個室を含めた特別療養環境室の利用には、基本的に大部屋の利用料金とは別に費用が必要になります。つまり、大部屋の利用料金との差額費用が発生し、これが一般的に呼ばれる「差額ベッド代」というものです。 なお、大部屋の利用には健康保険が適用されるものの、個室の利用には適用されません。そのため、いわゆる差額ベッド代は全額自己負担になります。
個室の利用料金の相場
個室を含めた特別療養環境室の費用、いわゆる差額ベッド代に基準はなく、病院側が自由に設定できます。つまり、費用は病院によって異なります。 厚生労働省が実施した集計によると、令和5年7月における特別療養環境室の1日当たりの平均徴収額は、1~4人部屋を全て含めて6714円です。なお、1人部屋のみでの集計では8437円です。 2人部屋の平均徴収額は3137円、3人部屋で2808円、4人部屋で2724円のため、1人部屋のみが平均額を上回っていることと共に、ほかとはかなりの差があることが分かります。 個室の利用料金は病院によって異なります。ただし、上述の平均額を相場とするならば、「1日最低2万円から」というのは相場を大幅に上回っているといえるでしょう。