“石破らしさ”復活?国会答弁を“徹底分析” 見えた「変化」とは
■石破答弁を徹底分析 答弁数は岸田首相の“倍以上”
一方、「丁寧」「わかりやすさ」を求める「石破答弁」は長い特徴があった。日本テレビ政治部では、この国会での首相答弁と、去年の岸田首相との答弁を数字で比較してみた。対象としたのは臨時国会での参議院予算委員会の初日、6時間強の答弁。結果は以下の通り。 ▶岸田首相(2023年10月31日) 約21000語 ▶石破首相(2024年12月 6日) 約43000語 分析の結果、「石破答弁」は岸田首相より、語句数にして2倍以上の長さだったことがわかった。一般論として首相答弁は「長ければ失言リスクが高い」とされ、短い方がリスクが低いとされる。ある政府関係者は「丁寧な答弁はいいが、首相答弁が長すぎて、失言がないかハラハラした」と話す。また、政権幹部は「参議院の委員会の答弁のあと、『答弁が長すぎる』と注意された」事を明かした。
■首相答弁に野党からは批判も「正面から答えてない」
こうしたスタイルに野党側からは批判も出ている。「長い割に質問に正面から答えていない」という指摘だ。10日の衆院予算委員会で立憲民主党の本庄議員は「長い解説ではなくて端的な回答を」と注文を付けた。他にも「結論を先に言ってください」などと指摘される場面もあったが、石破首相の答弁は変わらず、最後には「よく検討してまいりたい」と具体的には答えないシーンも目立った。 ここまでは、大きな失言もなく「石破らしさ」を取り戻し答弁に臨んでいる首相。今後は「わかりやすさ」「丁寧」さに加えて、質問に正面から答える、長さだけでなく「中身の充実」も求められることになる。