「灯油は命綱」補助金縮小で悲鳴…厳しい寒さ 北日本は“冬の嵐”
11日の北日本は“冬の嵐”となりました。 【画像】「灯油は命綱」補助金縮小で悲鳴…厳しい寒さ 北日本は“冬の嵐”
■吹雪で視界悪く 積雪も急増
寒さとともに、雪の量も本番となった北海道。 雪道で転んで救急車で運ばれる人が、毎シーズン、札幌市だけでも1000人前後いますが、今シーズンは、早くも161人が救急搬送されています。雪が積もり始めるこの時期は、歩き方が冬用になっていない人も多く、最も注意が必要だといいます。 例年より少し遅いという今年の雪。 札幌市内最大級の堆積場には、市街地に積もった雪が、1日に何度も運ばれてきます。 丸彦渡辺建設・井田智樹さん 「4~5メートルある」 「(Q.最終的にどのくらいの高さに?)20メートルは超えます」 今月1日から受け入れが始まった、こちらの堆積場。ピークが来れば、1時間に300台ほどが出入りします。 丸彦渡辺建設・井田智樹さん 「これだけ吹雪いていると、視界が悪いので、安全を管理するのは、毎年のことなのですが、慎重にやらなきゃいけない。正直なことを言ったら、すごく嫌ですよ。また始まるのかと」 強い寒気の影響で、日本海側で雪や雨、風が強まっています。青森県酸ケ湯では、今シーズン、全国で最も多く雪が積もりました。 北海道では、朱鞠内で1メートルを超える積雪を記録。わずか3時間で、20センチ近く積雪が増えたところもありました。
この時期、灯油の配達もてんてこまいです。 札幌市にある理髪店では、お湯を沸かすボイラーなどに灯油を使っています。3万円以上かかる月もあります。 理髪店店主 「(Q.節約しようとか)寒くなったら、それはない。お客さんが来たら、そういうわけにはいかない。みんな、同じことを言っている。助成がなくなったら、そこそこ、こたえるんじゃない」 原油価格が高騰するなか、政府の補助金によって、急激な価格上昇は抑えられてきました。全国平均で見てみると、補助金がない場合に比べ、補助があることで、数円から数十円、安くなっています。ただ、この補助金が、段階的に縮小されることが決まっています。 今月19日から約5円、来月16日から、さらに約5円、補助金が減ることで販売価格も上昇しそうです。 札幌市にある劇場では、広い空間を暖めるため、影響は“甚大”です。これまで据え置いてきた使用料に、上がった灯油代を上乗せすることも検討しています。 劇場スタッフ 「金額で言うと1カ月で10万近くかかる月もある。暖房料金を今まで一定にしてきたんですけど、ちょっとうちの出費が多くなっちゃうので、なかなか厳しい。(Q.北海道の人にとって灯油は)それはもう“命綱”」 本田燃料電器・本田利博社長 「販売店からしたら、ちょっとつらいですよね。現時点でもう1~2週間後の空いているところしか(注文が)入れない状態になっているので、ますます寒くなっていくので、早め早めの注文がいいと思います」
テレビ朝日