【独自解説】「信用できない」「演出しすぎ」兵庫県・斎藤知事の再選で見えた“テレビの曲がり角” 来たるSNS・AI時代に考えたい2つの『法』とメディアのあり方
かつてテレビは「情報番組もあれば、お笑い芸人が入って楽しくやる番組もある。でも、報道はちゃんとやりますから」と、こういう言い訳をしていました。しかし今、報道も情報番組もお笑い芸人が出て楽しくやる番組も、全部ニュースを扱います。テレビを見ている人からしたら、一緒です。だから、頑張っている後輩はいっぱいいますし残念ですが、「テレビは演出のやり過ぎだ」「信用できない」という声があって当然です。
■選挙報道には限界が…背景にある『公職選挙法』と『放送法』
今回ぜひご理解いただきたいのは、特に選挙に関しては、テレビには限界があります。 SNSは生まれてまだそんなに年数が経っていませんが、テレビには70年を超える歴史があります。その中で、SNSやネットメディアと同じようにいろいろと疑惑を向けられて、信用されずに、国政選挙を乗り越えてきたわけです。
そして、「政治家が作った」と言いますが私は政治家を選んだのは有権者だと思っていますので、有権者が『公職選挙法』で「選挙が始まったら公正公平にやりなさい」と、そして『放送法』で「誰の応援もしてはいけません」と、罰則があろうがなかろうが、法律で決めました。
これを深く読んだ我々の諸先輩・同僚・後輩たちにより、“自主規制”が入っていることは認めます。今は、「同じ秒数を出さないといけない」から「秒数よりも全員の顔を出しましょう」と変わりました。しかし、それがテレビを見ている人からの「なぜ選挙が始まったら途端に言わなくなるのか、そっちが大事ではないか」という要望に応えていないことは認めます。
日本のテレビ局で給料を頂いている人間としては少々出過ぎた個人意見だと思いますが、「有権者は、今までの決められた法の枠を超えて、選挙の時も自由な発言をテレビに求めますか」ということを、我々も考えますし、皆さんも考える一つのきっかけだと思います。
■“フェイク画像”はアリかナシか…新たに浮上した議論すべき『AI技術』規制
実は、アメリカはすでに変えました。アメリカにも選挙の時には『フェアネス・ドクトリン(公平原則)』という考え方がありましたが、1987年に撤廃しました。 私は8~9月にアメリカに行きましたが、アメリカ国民は「CNNはどちらかといえば民主党寄りだ」と思っています。CNNは「違う」と言っても、そう思っています。トランプ氏寄りの放送局はそうだろうと言われているし、中立と言われている所もあります。
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