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ウソテクにだまされた!『北海道連続殺人 オホーツクに消ゆ』おおらかな時代の名作

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マグミクス

オホーツクってなんだろう?

 さて、ウソテクのことはさておき、最初に『オホーツクに消ゆ』というタイトルを見たときに浮かんだのは、「オホーツクってなんだろう?」という疑問でした。  北海道オホーツク総合振興局によると、オホーツクとは北海道の北東部に位置する、オホーツク海に面する約280kmの海岸線の広大な地域を指すそうです。  さらにさかのぼれば、ロシア極東地域にある入植都市オホーツクにまでルーツをたどることができます。オホーツクとはロシア語で”狩猟”という意味があり、おそらくは過去にこの地域で盛んだったアザラシ漁にちなんでいるのではないかと推測されます。  また今のように情報が簡単に豊富に手に入るわけではない時代、『オホーツク』に登場するウトロの街やニポポ人形と言った北海道独特の言葉の響きは、とても好奇心をそそるものでした。  そもそも、なぜ北海道が舞台になったのかという理由については、後に堀井雄二氏が「当時は会社の金でロケハン(取材)をすることはなかったんでやってみたかった」「某雑誌の編集者がカニ好きで、僕もカニが好きだった」と、カニ食べたさに北海道を舞台にしたゲームを作ることになったと明かしています。他にも取材旅行には行ったものの開発がとん挫したゲームが2タイトルあるそうで、時代のおおらかさを感じさせられます。  とはいえ動機こそ「カニを食べたい」だったとはいえ、ゲームの作りはアドベンチャーゲームとしてしっかりしたものになっています。シナリオは良く練り込まれており、BGMも秀逸。ゲーム中に登場する道内の観光名所の描写もファミコンの水準としては丁寧に作りこまれており、取材旅行の成果がしっかりと生かされています。  そして何よりも印象的だったのが、事件が解決し、無事にエンディングを迎えたときに表示された1枚絵とメッセージです。 「けっこんしました!」  数あるファミコンタイトルの中でもこれほどシンプルでさわやか、そして印象的なエンディングは他にないと筆者は考えています。

早川清一朗

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