見事な連係で救命リレー 心肺停止の女性を助ける 福知山市消防本部が感謝状贈呈
京都府福知山市消防本部(澤田晴彦消防長)はこのほど、今年8月に発生した救急事案において、適切な応急手当てなどで傷病者の救命に貢献したとして、福知山市三和町千束の市役所三和支所内で勤務する7人に感謝状を贈った。支所内で倒れ心肺停止状態に陥った50代の女性を、見事な救命リレーで助けた。 感謝状を受けたのは市社会福祉協議会三和支所職員の塩見明美さん(57)、安井弘美さん(53)、三和地域包括支援センター職員で、看護師の仲谷俊子さん(54)、保健師の土屋邦子さん(65)と吉川加津子さん(63)、市三和支所職員の荒木秀暢さん(40)、塚本直矢さん(47)の7人。 8月26日、外出先から戻ってきた同支所内で働く女性が体調不良を訴え、施設1階の更衣室で休んでいた。熱中症を心配した塩見さんは飲み物を持って行き、少しの間、言葉を交わした。 一度は自席に戻った塩見さんだったが、「嫌な予感がする」と再び更衣室に戻って会話をしていると、女性が胸の痛みを訴え、しばらくしてその場に倒れ込んだ。 すぐさま周囲に助けを求め、安井さんが冷静に119番通報をする間に仲谷さんが胸骨圧迫を開始。荒木さんが持って駆けつけたAED(自動体外式除細動器)を土屋さんが使い、1回目の除細動で心拍が再開した。 その後、吉川さんがバイタルが分かる血圧計を使って容体を確認しながら救急車の到着を待ち、到着後は塚本さんが女性のプライバシーに配慮し、救急車を施設裏の通用口まで案内して搬送につなげた。 流れるような連係プレーのおかげで、女性は救急隊の到着前には意識を取り戻し、後遺症も残らず社会復帰している。 迅速な判断で胸骨圧迫をした仲谷さんは「みなさんの機転で一人の尊い命を救うことができました。救急車が到着するまでの間の一次救命の大切さを改めて感じました」と話していた。 贈呈式は東羽合の市防災センターであり、澤田消防長が「傷病者のために、ためらうことなく行動し、見事な連係で命を救われたみなさまの勇気ある活動に敬意を表し、深く感謝申し上げます」と述べ、それぞれに感謝状を手渡した。