「駅は寒い。いつ復旧するの…」脱線事故は通勤通学時間を直撃 JR九州、鹿児島中央間までの新幹線利用に「特急券不要」の対応も
鹿児島県薩摩川内市の川内駅で発生した12日の貨物列車の脱線事故は、通勤や通学の時間帯を直撃した。同駅を発着するJR鹿児島線や肥薩おれんじ鉄道は始発から運休。利用者からは「通学できず困る」「いつ復旧するのか」と戸惑う声が聞かれた。 【関連】分岐器近くで脱線痕確認 川内駅構内貨物列車脱線事故で運輸安全委員会、調査官2人を派遣 川内-隈之城間は再開めど立たず
駅の改札前には同日朝、運行再開を待つ高校生や社会人が多く集まり、運転見合わせを知らせる掲示に見入った。九州新幹線は通常運行しており、JR九州は鹿児島中央駅までは特急券なしで乗車できる対応を取った。 JR鹿児島線で日置市の伊集院駅まで通学で利用する鹿児島城西高校1年の井手下善さんは「事故があったとは知らなかった。野球部の朝練に行けない」と残念そうな様子。いちき串木野市の神村学園高等部に通う1年の女子生徒は「再開するまで待つしかないが、駅は寒い。いつ復旧するのか」と困惑した。 肥薩おれんじ鉄道は午前11時ごろまで運転見合わせが続いた。出水市の野田郷駅に向かう野田女子高校3年の生徒は「専門教科は授業を休むと、放課後などに1時間の補修を受けないといけない。とても困る」と話した。臨時でバスを運行した学校もあった。
南日本新聞 | 鹿児島