環七 環八…一から六はどこ? 東京の環状道路 未開通区間は今 構想からほぼ1世紀
環七の内側に「環一」から「環六」
東京23区、山手線の外側には、環状道路として「環七通り」が、さらにその外側には「環八通り」が存在します。いずれも都市計画道路である環状7号線、環状8号線の愛称です。 【地図】環一~環八 ルートと未開通区間を地図で確認 もちろん、環七の内側には「環一」から「環六」までの6本も存在しますが、区間により別の道路愛称で呼ばれていたり、一部未開通だったりします。環一から環八までのルートは次の通りです(本線のみ記載)。 ●環状1号線(環一) ・区間:千代田区日比谷公園~千代田区有楽町一丁目(約6.2km) 皇居を取り囲む内堀通りと、日比谷通りの一部などです。 ●環状2号線(環二) ・区間:江東区有明二丁目~千代田区神田佐久間町一丁目(約14km) 臨海部の有明から、新橋、虎ノ門まで(環二通り)と、外堀通りの大部分が該当します。築地~新橋間は現在、地上の仮設道路は開通しており、本線となる地下トンネルの建設が進んでいます。 ●環状3号線(環三) ・区間:中央区勝どき二丁目~江東区辰巳二丁目(約26.7km) 起点の中央区内は清澄通り、西側はおもに外苑東通り、北側は言問通り、東側は三ツ目通りが該当します。未開通区間も多く、文京区内は長さ450mほど(播磨坂)を除きほぼ未整備です。 ●環状4号線(環四) ・区間:港区高輪三丁目~江東区新砂三丁目(約28.8km) 外苑西通り、不忍通り、明治通りの荒川区から墨田区にかけて、丸八通りなどが該当します。主に港区と新宿区に未開通区間があります。
環5は「2路線」ある
●環状5号線(環五) ・区間:「環5ノ1」渋谷区広尾五丁目~北区滝野川二丁目(約13.9km)、「環5ノ2」北区王子二丁目~荒川区荒川五丁目(約4.3km) 環状5号線の本線部は計画上「環5ノ1」「環5ノ2」の2路線に分かれますが、いずれも大部分が明治通りに該当します。環5ノ1は、新宿や池袋付近で、本線部の未開通区間について工事が進められています。 ●環状6号線(環六) ・区間:品川区東品川二丁目~板橋区氷川町(約20.5km) 山手線の西側を南北に結ぶ山手通りに該当します。かつては「環六」の名でも呼ばれました。 ●環状7号線(環七) ・区間:大田区平和島~江戸川区臨海町(約52.5km) ほぼ全線が「環七通り」。1985(昭和60)年に全通しました。 ●環状8号線(環八) ・区間:大田区羽田空港~北区赤羽(約44.2km) 環七の外側の、西半分を南北に結んでいます。2006(平成18)年に全通しました。 ※ ※ ※ これら環状道路の計画は、もともと1927(昭和2)年、関東大震災後の復興計画で構想されました。それから93年、環状2号、3号、4号、5号線には未だ未開通区間が存在します。それぞれどのような場所で、どういった工事が進められているのでしょうか。