コンゴ初の女性首相が誕生「国全体で“ガラスの天井”を打ち破る」260万人の雇用創出とAI技術の発展を目指す
中部アフリカに位置し、世界で最も貧しい国のひとつに数えられるコンゴ民主共和国(DRC/旧ザイール)。現地時間4月1日、同国のフェリックス・チセケディ大統領はジュディス・スミンワ・トゥルカ計画相を新首相に任命。コンゴ民主共和国で初の女性首相が誕生した、歴史的な日となった。
1967年生まれ、現在56歳のトゥルカ首相。ブリュッセル自由大学で応用経済学の修士号を取得した後、銀行での勤務を経て国連開発計画(UNDP)に参加。コンゴ民主共和国の首都キンシャサにおける、“平和の定着と民主主義の強化”のためのコーディネーターを務めていた。
およそ1憶人が暮らすコンゴ民主共和国は、紛争、貧困、性暴力、児童婚、国内避難民など、さまざまな問題を抱えている。今回の任命にあたり、トゥルカ首相は「この地位に就くことは、“ガラスの天井”を打ち破ろうとする国民全員の努力の集大成を代表するという意味をもつ」「責任の重さと、はかり知れないほどの誇りを感じる」とコメント。260万人の雇用創出と、数学・人工知能を専門とする教育機関をキンシャサに設立することを約束した。
ほかにも、気候変動、公共サービス、インフラ整備、経済の多様化、国家安全保障などについて積極的に取り組む姿勢を見せたトゥルカ首相。コンゴ政治の“新しい風”が国全体、周辺諸国、そして世界にどのような変革をもたらすのか……その手腕に期待が高まっている。