海外メディアも大坂の初優勝を続々報道「必要なのは優勝スピーチ練習だが」
ニューヨーク・タイムズ紙は、大坂が「史上最低の優勝スピーチになった」と語った優勝スピーチに注目。 「大坂の優勝スピーチは、彼女自身が認めるように、まだ上達の途中だが、もし、このカリフォルニアの砂漠で、今年見せたようなプレーを続ければ、今後(スピーチを)完璧にこなすチャンスを数多く得ることになるだろう」と、大坂の将来性に言及した。 大坂のコーチに就任しているサーシャ・バイン氏が、これまで、ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)、スローン・スティーブンス(米国)、そして最近では、キャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)のコーチを務め、長らくセリーナ・ウィリアムズ(米国)のヒッティングパートナーを務めてきたことを紹介。 元世界1位でフロリダ州ボカラトンのエバートテニスアカデミーで大坂の練習をよく見ていたクリス・エバート氏の「(コーチの)サーシャを高く評価したい。彼は、彼女に何が欠けていたのか、何が必要かを知っていた。彼女の動きは(コーチ就任前と)明らかに違ってきている」というコメントを伝え、コーチ変更が初優勝への背景にあることを指摘した。 記事は最後に「(大坂が)次に必要なことはパブリックスピーキング(優勝スピーチ)の練習だろう。表彰式の場で、彼女はくすくす笑い、自分のやり方で話はあちこちへ飛び、最後は『これまでの受け入れられてきたスピーチでおそらく最もひどいだろう』と結んでいた」と表彰式での様子にも触れ、「今回進歩を見せたプレーに近いレベルにまで優勝スピーチを上達させるには、まだ十分な年数がある。彼女のランキングは、月曜日に22位となり、カサトキナは11位となる。次の世代の選手たちが、ここからどこへ向かうのかが興味深い。インディアンウェルズの後、これから彼女らはマイアミ・オープンへ一緒の飛行機で向かう」と、プライベートジェット機を共有することまでを紹介して結んだ。 英国のBBCは「ノーシードの大坂がカサトキナから際立つ勝利を収め、WTAツアー初優勝を果たした」と報じた。 記事は、「大会を通して1セットしか落としていない大坂は、カサトキナをサーブで圧倒して試合を支配。20歳での優勝は、2008年のアナ・イワノビッチ(セルビア)以来となる最年少優勝となる。21歳以下の2人による決勝戦は、当時、20歳のセリーナ・ウィリアムズが18歳のキム・クライシュテルスを破った2001年以来で、今大会でノーシード選手として女子のタイトルを獲得したのは大坂、クライシュテルスの2人だけ」と、記録づくめの優勝であったことを伝えた。 試合の終盤は、「カサトキナは、試合を終わらせようとする相手にバックハンドで反撃を挑んだが、大坂は勝利へ向けて試合最速となる118マイル(約189キロ)のサービスエースを叩きこんだ」というもので「大坂にとっては、あらゆるテニスツアーのレベルにおいて初優勝で、世界ランキングはキャリア最高となる22位に上がる」と伝えた。 20歳の大坂は強烈なインパクトを与える優勝で海外メディアから注目されるプレーヤーとなった。