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逆境を乗り越え、事業を再成長させる経営者のアプローチ~新日、スカイマーク、クリスピークリームドーナツに聞く

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日本の人事部

新型コロナウイルスの感染拡大は企業の経営環境にも多大な影響をもたらした。刻々と変化する状況をにらみながら、人事にはアフターコロナの時代に組織のかじ取りを担う役割が求められている。 そもそも企業が常に増収増益を続けることは簡単ではなく、長く低迷が続くことも考えられる。組織が一丸となり、従業員一人ひとりが持てる力を発揮して逆境を乗り越えていくために、人事や経営者は何をするべきなのか。 クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンの若月貴子氏、スカイマークの佐山展生氏、新日本プロレスリングのハロルド・ジョ-ジ・メイ氏という三人の経営者を迎え、慶應義塾大学大学院・小杉俊哉氏の司会で、事業を再成長の軌道に乗せた経営手法について聞いた。

クリスピー・クリーム・ドーナツのブランド復活への取り組み

最初に、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社代表取締役社長の若月貴子氏によるプレゼンテーションが行われた。 1937年にアメリカで創業したクリスピー・クリーム・ドーナツ。その歴史はマクドナルドよりも長く、看板メニューの「オリジナル・グレーズド(R)」は創業時から受け継いでいるレシピだ。日本国内でも一時期は65店舗を展開。しかし2015年、同社は大量閉店を発表し、メディアでも話題となる。 「背景には、日本上陸10周年を前に選択と集中の経営戦略を打ち立て、既存店の見直しを行ったことがあります。特に重視していたのは、お客さま満足度と従業員満足度です。私が2012年に入社してから、当社は成長と変革の両立を掲げていましたが、その戦略に誤算がありました」 若月氏は当時の状況をそう振り返る。増加し続ける店舗数に対して、現場の仕組み作りと人材育成が追いついていなかったのだ。入社当時、若月氏はその課題の克服と成長は両立できると考えていた。結果的には選択と集中にかじを切らざるを得ず、大量閉店の発表は世間を驚かせることとなった。 「その逆境からの復活の鍵は、組織と人事の改革でした」と若月氏は話す。長期戦覚悟で改革に着手したのは、日本での創業バブルから抜けきれない組織の現状があったからだ。高い話題性と知名度によって「何をやっても売れる」という感覚が広がり、この組織を変えていくために、公平で透明な人事制度を設けて若手を登用していく。 「8年間かけて、ビジョンの刷新と浸透にしつこいくらいに取り組んできました。大量閉店の過程で起きた人材のターンオーバーも大きかったと思います。会社の変化をネガティブに捉えず会社に残ってくれた人たちや、改革の当初に登用された若手人材が中心となって、回復に貢献してくれました」 「とにかく現場が踊りやすい組織になった」と手応えを語る若月氏。会社が新たな方針を出したときにも、現場がスピーディーに対応して取り組む組織へ変化している。

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