【Q&A】医師が解説「体温をあげるには何をすればいい?」食事と生活習慣
体温を測る機会が増えた今、改めて自分の平熱を知り「低体温かも」と感じた人も多いのでは? そこで、医師・石原新菜先生に、知っているようで知らない「低体温」や体温をあげるためにできることを教えていただきました。インフルエンザやウイルスに負けない体づくりの参考にしてみて! 【画像で見る】医師・石原新菜先生が勧める「体温をあげる」食事と生活習慣
体温低下は血管が収縮し、さまざまな不調を招く
「人間の体温は4割以上が筋肉でつくられています。現代人の体温が低下傾向にある大きな原因は、日常的な運動不足といえます。便利な暮らしになり、家事などで体を動かす機会がなくなり、筋量が減っているのです」と石原新菜先生。 理想的な体温よりも低いと体にどんな影響があるのでしょうか? 「体温が下がると体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。その結果、血行が悪くなり、酸素や栄養を各臓器に届けられなくなり内臓機能が低下。月経痛や便秘など、さまざまな不調を起こします。また、血液中には免疫力を司る白血球が存在し、体内に侵入してきたウイルスなどの病原菌を撃退します。血行が悪くなると、白血球の巡りが悪くなるので、その働きが衰退。病原菌に対する抵抗力が弱まることで、風邪などの病気を招きやすくなるのです」 そこで必須なのが意識的に筋肉を動かすこと。 「ヨガは、深呼吸しながら体を動かし、副交感神経を優位にして血流を促す効果もあり、体温アップにはおすすめですね」
Q.低体温とは何℃のことですか?
A. 36℃以下のことです 「医学的な平熱の定義は36.55~37.23℃。これを基準に、現代の生活環境と合わせて考えると36℃以下は低体温といえますね。自分の平熱を正しく知るには体温を測る時間帯が大事で、ベストは朝10時頃。体温は一日の中で変動しますが、その平均値に近い時間帯といわれています。朝起きた直後は体が動いてないため、体温が低いので、活動しているこの時間にも測ってみてください」
Q.お腹の冷たさと体温は関係ありますか?
A.内臓の冷えが代謝不足を招きます 「お腹の冷たさは低体温のサイン。体温が低いと血行が悪くなり、内臓の働きが落ちて代謝が下がるため、お腹が冷たく感じられます。お腹を温めるには腹筋を鍛えるのが効果的で、熱を生み出す腹筋は『自然の腹巻き』といえます。また、お腹は血液が多い部分なので、お腹が温まると温かい血液が全身を巡り、体温が上がりやすくなります」