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カメラ業界再編の最後の引金となる、キヤノンのミラーレス旗艦EOS R5/R6に触ってみた

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最後のパズルのピース、EOS R5が発表された。 これがキヤノン大攻勢の旗印になるのか、カメラ業界の終わりの始まりになるのか? いずれにせよ、EOS R5が登場したことで何らかの回答が出るはずだ。 一眼レフからミラーレスへの長い移行の最後の一歩だ。まずは挑戦者であるオリンパスや、パナソニック、ソニーが橋を渡り、既存の一眼レフで十分に成功していたニコンとキヤノンは本格的プロ用ミラーレスをなかなか出さなかった。 カメラは特殊な買物で、『レンズ資産』という『重し』があるから、通常の商品よりブランドロイヤリティがとても高い。 つまり、オリンパスやパナソニックやソニーが少々いい商品を出して、ニコンやキヤノンのレンズをたくさん持ってる人は、軽々に乗り換えることができないのだ。 そこへ、スマホが登場し、コンデジの市場を席捲し、どんどん趣味としてのカメラの領域を侵食しはじめた。今や、世界でもっとも売れているカメラはiPhoneである。年間販売台数は億のオーダー。 量産効果で、破格の性能と低価格を確保したスマホは、今や1回、シャッターボタンをタップすると、十数枚の写真を撮って合成し、ブレの少ないカットを選び、ニューラルエンジンを活用して写真のクオリティを上げるデバイスになった。CPUの力で、レンズの力を凌駕しようというのだ。 追われたカメラマーケットはどんどん、高価格帯中心になっていく。そして、ついにニコンもキヤノンもEOS R、Z6、Z7でプロ領域のミラーレスに踏み込んできたが、まだ最初もモデルを出して、それを土台にレンズシリーズを拡充している段階だ。 そこへ来てコロナ禍での販売不振、工場生産能力へのダメージが重なる。旅行も外出もできないと、当然カメラは売れない。そんな中での新製品。まさにキヤノンの運命を左右する渾身の一作といえるだろう。

同士打ちも恐れない、キヤノン本気の大反撃

過去資産のないソニーは、全力でα7シリーズをプッシュできたが、キヤノンのEOS Rは、一眼レフを喰うワケにはいかないから、どこか遠慮があった。EOS RとRPは、どうしてもEOS 5D Mark IVとは違う穴を掘らなければいけなかったのだ。 だから、『少し違う』ものが出来てしまった。 しかし、今度は違う名前も『5』を付けてきたのだ。ソニーα7シリーズと一緒にEOS 5D Mark IVもがっぷりと『喰う』覚悟で出してきている。フレンドリーファイヤー(同士撃ち)で、5D Mark IVの販売にダメージがあるのを覚悟してのR5なのだ。 さらに、R5でα7の上の方を喰うと同時に、下の方を喰うためにR6を出してきた。容赦ない総攻撃だ。 もちろん、α7R IVが約6100万画素とか、α7S IIが最高 ISO 46万9600とか、部分部分を取れば、ソニーがスペック的に勝っている部分もあるが、現在発売されている機種でいえば、EOS R5/R6がほぼバランス良く全面的に制圧したといっていいだろう。 さらに、アダプター経由とはいえEFレンズの豊富な資産がある。またRFレンズも、これでのレンズにない領域を開拓しつつある。F2の28-70mmとか、F1.2の85mmとか、こんど新しく出た100-500mmのLレンズとか、F1.8の35mm、F2の85mmとか、どうしたってスマホが太刀打ちできないような、超クリアな混じりッ気なしの本物の画像を撮れるレンズがある。 また、ソニーαのEマウントの46mmというサイズと、キヤノンEOS RのRFマウントの54mmというサイズの差がここで出る。ソニーの46mmというサイズは本体サイズをコンパクトにするのには役に立った。しかし、EOS R5/R6の8段分という強力な手ブレ補正を行うためにはマウントサイズが大きい方がセンサーを大きく動かせる。さらにレンズ設計的にも大径ショートフランジバックの方が明るく、短いレンズを作る際に自由度が高い。

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