「12式向上型」ミサイル画像か、情報漏洩疑いで10代空士を書類送検 空自岐阜地方警務隊
航空自衛隊で開発中のミサイル模型とみられる画像などの未公開情報が交流サイト(SNS)から外部に漏れた問題で、空自岐阜地方警務隊は29日、自衛隊法違反の疑いで、岐阜基地(岐阜県各務原市)にある飛行開発実験団所属の10代空士を書類送検した。 一連の漏洩(ろうえい)は7月に産経新聞の報道で明らかとなり、同11日の記者会見で空自トップの内倉浩昭航空幕僚長は「公開されていない情報が不適切に発信されたことは大変遺憾であり、厳正に調査している」と述べていた。 書類送検容疑は、昨年12月~今年6月、岐阜基地内で職務上知り得た情報を、不特定多数が閲覧できるSNSサーバー上に投稿し、漏洩させたとしている。 産経新聞の取材では、SNSアプリ「ディスコード」の、数十人が参加するミリタリー系のグループ上で、空自装備品の画像データや性能を記した投稿を複数確認。岐阜基地に勤務するという人物が投稿していた。 投稿画像はミサイルの模型と推測され、この人物は「12式地対艦誘導弾能力向上型」だと示唆。他国領域内に攻撃を加える反撃能力の手段として防衛省が開発計画を明らかにしている国産長射程ミサイルのうち、戦闘機発射型への改良に向けた模型とみられる。関係者によると、一連の書き込みや画像は、6月末までに一斉に削除された。