就任早々から「ブレ」も指摘されている石破総理、子どもたちに語っていた“らしさ全開”の5つの本音とは
内閣総理大臣。日本で1番有名ともいえる人について、じつは子どもたちは、その人となりや考え方を驚くほど知らない――。子どもたちの「心の居場所」としてhappier kids programを主宰する長谷部京子氏は、日々の活動を通じて、そう感じているといいます。 そんな子どもたちのための体験学習の素材として、多くの総理経験者などにインタビュー取材をしてきた長谷部氏ですが、その中には、今回総理大臣に就任した石破茂氏も含まれていました。まだ「総理の座」が遠いものであった2018年11月。石破氏が子どもたちに向けて語っていた「理想の政治」とは、どんなものだったのでしょうか。
※本稿は、長谷部氏の著書『僕たちはまだ、総理大臣のことを何も知らない。』から、一部を抜粋・再編集してお届けします。 ■「消費税を10%に上げる」のは必要なことだった 国民が嫌がることでも言う勇気 政治家には、本当に国のために言わなければいけないこと、やらなければいけないことがあります。でもその中には、国民があまり喜ばないこともあります。私が政治家として大切にしてきたことは、国民からの評判が悪いことでも、国のためにやらなければいけないことを、勇気をもって正直に語ることです。
「税金は安くします」とか、「医療も介護もタダですよ」とか、「道路も橋もいっぱい作ります」というとみんな喜びますが、そういうことをやっていると国は破産してしまいます。選挙の時に票が欲しいあまり、国民受けのいいことばかり言っていてはだめなんです。 たとえば消費税は、以前から反対の人が多かったし、今でも反対の人は多いですよね。でも私は、「消費税は、絶対必要なものですよ」と衆議院議員2期目の選挙の時から言っています。
今財政をよくしておかないと、今の子どもたちが大人になったときに、とんでもないことになる。今でも国民1人当たり約1000万円の借金がありますからね。つまり、国民が国にお金を貸しているんです。それを国債といいます。 今の政治家たちが自分たちの人気を確保するためにいろんなことをやって、それにかかるお金は次の時代の人が払うというようなことは、やってはいけないんです。だから私は、消費税は必要で、消費税を10%に上げることは必要なことだったと思っています。