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JR九州「36ぷらす3」787系を全面リニューアル、1・6号車は畳敷き

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マイナビニュース

JR九州が9月29日にお披露目した新D&S列車「36ぷらす3」。同社を代表する特急形電車787系1編成(6両編成)を全面的にリニューアルし、全車グリーン車の編成となった。「36ぷらす3」は10月16日から運行開始する。 【写真】「36ぷらす3」の6号車(グリーン席)も畳敷きの空間に 787系は1992(平成4)年7月、博多~西鹿児島(現・鹿児島中央)間を結ぶ特急「つばめ」でデビュー。水戸岡鋭治氏がデザインを担当し、「走るホテル」をコンセプトに、グリーン個室、トップキャビン、グリーン席、セミコンパートメント、ビュッフェなどの多様な設備を備え、好評を博したという。その後、30年近くにわたり九州内で活躍し、現在も特急「かもめ」「きらめき」「にちりん」「きりしま」などで787系が使用される。 「36ぷらす3」の編成は1992年の製造。リニューアルにあたり、編成名が「BM-363」となり、車番も「クモロ787 363」「モロ786 363」「サロ787 363」など、列車名にちなんだ番号となった。車両自体は従来の787系のコンセプトを踏襲しつつ、「36ぷらす3」のコンセプトである「走る九州」を体現できるように、沿線の文化・自然・食・人・事・物、すべてがつながる「新しくて懐かしい」車両をめざしたという。 車体には黒い森をイメージしたメタリック塗装が施された。重厚感・安心感が増すとともに、光の当たり具合や角度によってさまざまな印象を生み出す外観となっている。金色をベースとしたロゴマークを車体の各所にあしらい、主要なポイントでは「電鋳」と呼ばれる技術を用いて製造した立体的なロゴが配置されている。 車内においては、グリーン車にふさわしい落ち着きと、さらなる快適な居住性を提供することをめざした。水戸岡氏が手がけた「ななつ星 in 九州」「JRKYUSHU SWEET TRAIN『或る列車』」などで定評のある大川組子を「36ぷらす3」でも多用。壁や荷物棚に本物の木を加工した素材を使用し、座席とカーテンには植物を中心とした柄が描かれている。天井は格天井・光天井のほか、従来の787系の天井も生かした仕様となった。 先頭の1号車(グリーン個室)と6号車(グリーン席)は、ともにJR九州のD&S列車で初という畳敷きの床を採用。靴を脱いで乗車できる。1号車は3~4人用個室を4室設け、うち1室は既存の個室を改造した。新設の3室はパーテーションの高さを抑え、明るく開放的な空間を提供する。2号車は4~6人用個室を3室設置し、車いす対応座席を2席(本人・介護者用)設けた。6人まで対応可能な個室はJR九州初とのこと。車いす対応座席は車いすの利用がない場合、共用スペースとして使用される。 3号車は1~2人用個室とビュッフェを併設した車両に。従来のセミコンパートメント(4人用)をリニューアルして2人用個室としており、これまでの雰囲気は残しつつ、2人でゆったりと過ごせる空間に仕上げた。ビュッフェは1992年の運行開始当時から残るドーム天井を生かし、床や壁に銅板を使用することで明るくモダンな空間に。中央部のカウンターで販売を行い、リーチイン冷蔵庫も設置して九州のおいしい食べ物・飲み物を自由に選べるようにする。車内での昼食の提供準備に活用するため、業務スペースも新設した。 4号車はマルチカー。体験メニューや車内イベントで活用し、その他の時間は共用スペースとする。沿線の動画など放映するモニターも設置した。ミニカウンターはイベント等での使用に加え、沿線の旬の食べ物・飲み物などタイムリーに販売する、観光案内を行うといったイベント的な活用方法も検討しているという。光天井を採用し、中央部ソファの後ろに組子の光壁を配したほか、藍色の柄を取り入れた床により、上品で明るく、心地良い時間と空間を演出している。 5~6号車はグリーン席。九州新幹線800系の座席をベースとした大型の座席を採用し、横3列(1列+2列)の余裕ある配置に。各座席にコンセントを設置し、食事を取りやすいように特製のテーブルも用意した。座席の背面には、多目的の使用が可能な革製のポケットが置かれている。5・6号車ともに、車両中央部に利用者へのサービスや販売などに活用するスペースを設置。6号車は1号車と同じく畳敷きで、乗務員室と客室の間にある空間は畳敷きの多目的スペースとして使用できる。 「36ぷらす3」では車両ごとに使用樹種が異なり、1号車はブラックウォールナット、2号車はペアウッド、3号車はベイマツ、ペアウッド、ブラックウォールナット、4号車はホワイトシカモア(床)とペアウッド(壁、窓材)、5号車はベイマツ、6号車はスギを使用している。1~3号車のグリーン個室は計13室(最大46名)、5~6号車のグリーン席は計57席、車いす対応座席も合わせた合計の定員は105名。換気設備も備え、車内の空気は約6分で入れ替わる。なお、乗車の際、マスク、スリッパ、アメニティは持参する必要がある。 新D&S列車「36ぷらす3」は、10月16日に鹿児島中央~宮崎間(金曜日ルート)で運行開始。10月17日に宮崎空港~別府間(土曜日ルート)、10月18日に大分~小倉~博多間(日曜日ルート)を走行し、10月19日は博多~長崎間を往復(月曜日ルート)する。10月11・18日には、博多駅で特別内覧会が行われる予定。博多~鹿児島中央間(木曜日ルート)は「令和2年7月豪雨」の影響により、しばらく運行されないが、運休区間の復旧見込みが立ち次第、改めて運行計画を案内するという。博多~鹿児島中央間の運行開始後、「36ぷらす3」の出発駅時点での先頭号車は運行週により変更される。

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