無断観光、朝帰りで追放処分…大舞台でナゼ? 恋人と選手村を抜け出した女性スイマーだけじゃない「五輪ガッカリ事件簿」を調べてみたら
1924年に開催されたパリ五輪で初めて導入され、その後は大会のたびに設置されるようになった「選手村」。あれから100年を経たパリの選手村は、食事や空調などさまざまな問題が取り沙汰されている。同時に、追放される選手が相次いだことでも、選手村に焦点があてられた。 【写真】「フォロワー100万人超」選手村抜け出し→五輪で追放された競泳女子のインフルエンサーって?この記事の写真を見る。 1人はブラジルの競泳選手、アナカロリナ・ビエイラだ。いくつかの報道によれば、女子400m自由形リレーに出場したあと、男子代表で自身の恋人である選手と許可なく選手村から外出、規律違反があったとしてブラジルのオリンピック委員会から追放処分を受けたというものだ。 まだ出場種目すべてが終わったわけではなく400mメドレーリレーに出場する可能性もあったという。 もう1人は同じく競泳選手で、パラグアイのルアナ・アロンソ。女子100mバタフライに出場して予選敗退後、チームメイトらを応援せず、選手村を出て観光などをしていたことを理由に、同国のオリンピック委員会は帰国を命じたという。 両人ともに反論しているため、最終的に騒動がどのようにおさまるのかは分からない。
東京五輪でも起きていた「無断観光→剥奪」
選手村から選手が追放される事象は、じつはまれではなく、これまでも時折起こってきた。 2021年東京五輪では、ジョージアの柔道代表2名が追放となった。男子66kg級決勝で阿部一二三に敗れたバジャ・マルグベラシビリ、73kg級決勝で大野将平に敗れたラシャ・シャフダトゥアシビリの2名の銀メダリストだ。 試合を終えた2人は、無断で選手村から外出し観光したことで、東京五輪・パラリンピック組織委員会がADカード(大会参加資格証)を剥奪。そのため競技会場や選手村に入れなくなった。自国のオリンピック委員会からの処分ではなく組織委員会からだったのは、コロナによる行動規則の影響があったからだ。
選手村の外で飲酒、朝帰りして追放処分…
2016年のリオデジャネイロ五輪では、オランダの体操代表選手が追放となった。男子のユーリ・ファンヘルダーで、選手村を離れ市内に飲みに出かけ、翌早朝に戻ったことが重大な規律違反であるとして追放処分となった。 ファンヘルダーにとって、リオは33歳で初めてつかんだオリンピックの舞台だった。しかも予選を終えて、つり輪での決勝進出を決め、試合を控えている中での行動だ。せっかく得た機会を、自ら失ってしまった。 ただ、ジョージアの柔道家2名、マルグベラシビリは今年の世界選手権で3位となりシャフダトゥアシビリもパリ五輪に出場したように、だいたいはその後の選手生活に大きな影響を及ぼすような処分が下されることはないようだ。
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