【特集】「デザインの力」で人々の行動を変える…国道2号の渋滞緩和プロジェクト 岡山
慢性的に問題となっている岡山・倉敷間の国道2号の「渋滞緩和」に向けた取り組みです。 産学官が連携し、先月立ち上げたのがその名も「GOOD ROUTE」プロジェクト。鍵を握るのは人々の行動を変える「デザインの力」です。
国道2号の慢性的な交通渋滞…緩和策は
岡山県を東西に走る国道2号。特に岡山市と倉敷市の間では朝と夕方の通勤・帰宅時に慢性的な交通渋滞に悩まされています。 (福岡へ向かうトラック運転手) 「(片側)3車線あるけど交通量が多いなと思いますね 信号がちょいちょい変わるから」 (国道2号沿線の早島町民) 「もうちょっとスムーズに行けたらゆっくりできたりとかほかのことに時間を使えたりするのかなって」
2018年9月の調査では倉敷市の新田と岡山市南区の古新田の間の交通量は1日平均約7万8000台。岡山方面では最大3.9キロ、倉敷方面では最大12キロの渋滞が発生しています。
国土交通省ではこの区間の渋滞緩和策として ・現在の6車線から8車線に広げる案 ・信号交差点の上を部分的に高架にする案 ・全てを高架にする案 の3つを公表。住民アンケートなどをもとに今年度中に1案に絞り込む方針です。
こうしたハード面での整備計画と並行し、産学官が連携して進めているのがソフト面の対策です。メンバーは、国土交通省・岡山国道事務所と岡山大学、そしてデザイナーなど地元のクリエイティブチームです。
10月29日、プロジェクトの概要が発表されました。 (岡山大学大学院 環境生命科学研究科/氏原岳人准教授) 「今回はデザインやクリエイティブの力を活用しながら道路を利用する皆様によりよい移動、GOOD ROUTEについて考えてもらいたい」
プロジェクトのクリエイティブディレクターは…
岡山市のクリエイティブディレクター、佐藤豪人さん(35)。 企業や商品の魅力を輝かせる「ブランディング」を中心に、ロゴマークやパッケージのデザインなどを幅広く手掛けています。
倉敷市の老舗酒造会社、「十八盛酒造」の日本酒のリブランディングでは、銘柄を大きく書いたこれまでのラベルから高級感があるシンプルなデザインに一新。「穏やかな自然」をコンセプトに、18個の波のマークを並べ、つやがある銀の箔押しでキラキラ輝く瀬戸内海の波のイメージを表現しました。