<小林聡美>「自分を消して」演じた主人公・テンコ役 「ペンションメッツァ」撮影秘話語る
女優の小林聡美さんが主演を務めるWOWOWのオリジナルドラマ「ペンションメッツァ」が2021年1月15日から放送される。小林さんが演じるのは長野の別荘地でペンションを営む女主人・テンコで、毎回異なるゲストと二人芝居を繰り広げる。小林さんに、テンコ役の役作りや撮影エピソード、今後の展望などを聞いた。 【写真特集】いつでも自然体… 小林聡美撮り下ろしカット
◇撮影中は「頭がパンパンだった」
ドラマはオリジナルストーリーで、長野の別荘地、カラマツ林に建つ1軒のペンションが舞台。ペンションの女主人・テンコ(小林さん)のもとを初対面の客や古くからの友人が訪れる……という内容。脚本と監督は小林さんと何度もタッグを組んできた松本佳奈さんが手掛ける。役所広司さん、石橋静河さん、ベンガルさん、板谷由夏さん、山中崇さん、光石研さん、三浦透子さん、もたいまさこさんらが出演する。
ペンションの女主人・テンコは、古くからの友人はもちろん、初対面の旅人もさらりと迎え入れる自然体な女性。小林さんは「人をさりげなく迎え入れるところは、すごいなと思いますね。私なんか、人が家に来るとなったら『どうしよう』とバタバタしちゃうと思うから」と笑い、「初めて会った人にすぐに安心感を与えて、いろいろなお話をし合える人間力。そういうところは、すごいなと思います」とテンコの魅力を語る。
そんなテンコを演じるうえでは「自分を消す」ことを何より意識したという。「テンコは人の悩みを聞いてあげたり、ちょっとアドバイスめいたことを言えたりする。そういう頼もしい人になるためには、頼りない自分を消して物語に描かれているような暮らしをしている人物になり切ることを目指しました」と役作りについて話す。
テンコは初対面の相手とでも、適度な距離感で親しくなれる女性。「テンコは結構(相手の懐に)入っていくし、受け止める。距離の取り方が一定じゃない。上手、ということなんでしょうけど、すごいなと思う」と小林さん。自身の、人との“距離感”については「『その人と私は違う』と思うから、自分の考えを押し付けないし、人に『こうした方がいい』と言われてもまるまる信じない。納得できることは、そうだな、と思うけど。(相手に)寄りかかるのが下手というか、人に甘えるのが下手というか…」と説明し、「(テンコより)私の方が不器用ですね」と苦笑する。