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ラーメンから世界経済まで…東洋経済オンラインが見つけた「PVの役割」 できないこと認め、得意を生かす

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短い記事は読まれない。読み物中心にリニューアル

そのターニングポイントになったのが、東日本大震災だったそうです。 当時の「東洋経済オンライン」は月間200万~300万ページビューほどのサイトでしたが、震災直後、被災した企業の状況を一斉に取材して伝える記事を配信したところ、一時的ですがページビューが倍増したそうです。コンテンツをしっかり集めて出せば効果が出ることはこれでわかりました。 さらに1本ごとの記事を分析していってわかったことは、「発表モノをまとめたような短い記事は読まれない」ということでした。 「『四季報速報』は月に100本以上配信していましたが、合算してもページビューはびっくりするほど少なかった。一方、雑誌でいえば2ページ以上にあたる2千~3千字でしっかり背景を書き込んで分析した記事を出すと、当時でも4万~5万PVを獲得するものがありました」 「この違いとは何か。結局、読者は賢くて、自分たちが発表情報を基にさらっと書いているということはすぐばれてしまう。オンラインを大きくしていく過程で意識していたのは、とにかく雑誌と同じクオリティーのものを手を抜かずに作り込まないと読まれない、ということ。これは本当に痛感させられました」 「ほかにはない切り口が深く入って、しっかりとしたエピソードやデータ、ファクト、ロジックがあって、ストーリーができている記事を読者は選り分けて見ています。雑誌とは出すタイミングや見せ方は違いますが、そこに詰まっている品質は同じでないと勝負できないのです」

雑誌とデジタル、本質的な違いはない

では、デジタルと雑誌の違いとは何でしょうか。 「週刊東洋経済」の副編集長も兼任し、この春から「東洋経済オンライン」副編集長を務めている井下さんは「コンテンツを作るという意味では、あまり違いを感じない」といいます。 「違うとすればスピード感とタイミングの重要性でしょうか。以前、雑誌とオンラインの両方へ記事を出す仕事も担当していましたが、その時より情報が流れていく早さ、拡散するスピードはより増していると実感しています。雑誌では今日起きたことは載せられませんが、オンラインならすぐ出せる。アウトプットの方法が多様になっていることに記者はメリットを感じていると思います」 「一方、単にスピード勝負ではなく、少し時間をおいて、切り口を変えて出すことできっちり読まれる場合もある。タイミングをはずすと、絶対読まれると思っていた記事が、全然読まれないこともある。オンラインではそれがシビアにわかるのが、難しく面白いところです」

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