「自由が丘にこんな施設ができて嬉しい」「でも店のセレクトはちょっと微妙?」…。まもなく開業1周年の、都市型イオンモール「自由が丘 デュ アオーネ」の魅力と疑問点
■「ファミリー層向け」は本当か? しかし、「自由が丘の街にある施設」という点で捉えると、施設を見ていて、思わず「?」となってしまう部分もあった。 それが、以下の2点だ。 ① 施設のターゲットが曖昧なこと ② 店舗が「自由が丘」にマッチしていないこと(ターゲットがずれている) まずは①から説明しよう。 強く感じたのは「ここは、誰向けの施設なんだろう」ということ。 プレスリリースによれば、この場所のメインターゲットは30~40代ファミリー層だという。実際、施設には子連れも多くいた。しかし気になったのは、建物内の移動だ。エスカレーターやエレベーターはあるものの、特にエレベーターなどはかなり見つけづらい位置にあり、目立つのは階段ばかりなのだ。
実際、建築的にも階段はかなり前面に押し出されているが、小さい子どもがいるファミリー層にとっては、階段が中心だと少し不安に感じる部分も多いのではないか。 屋上のHarappaについては、階段1カ所を登ることでしか行けないので、行くのはかなり大変である。 また、店舗ラインナップについても「ファミリー層向け」というには「?」なラインナップである。ファミリー層向けで家族みんなが楽しめる、というよりはオールドエイジ向けのかなり落ち着いた印象のある店舗が多い。
ただ、4階には学習塾のTOMASがあり、子どもが塾で勉強している間に親がそこにあるカフェなどで休む……想定をしているのかもしれないが、その割にはカフェは1軒だけで、長時間ここで待つ、という感じもしない。 このように考えても、ターゲットと施設の作りがちぐはぐな感じを受けてしまう。 実際、ネットでレビューを検索していても、「店のチョイスは、ちょっと微妙かも?」といった声は複数確認することができる。
■ペットタウン・自由が丘なのに… 次に②だ。そもそも、施設の方向性自体が、自由が丘という街にふさわしいのかどうか。 例えば、それは「ペットの立ち入り」がかなり厳しく管理されている点に感じる。ペットを連れて入ることができるのは2階のレストランのテラス席のみで、それ以外はキャリーに入れてもNGなのだという。 しかし、自由が丘を歩いているとわかる通り、この街にはペット連れが多い。それを証明するかのように、自由が丘の駅周辺には多くのペットショップが軒を連ねている。