【JRA新規調教師試験合格者発表】橋田宜長氏、5度目の挑戦で親子3代調教師「日本の競馬と海外をつなぐ役割を果たせたら」
JRAは5日、2025年度の新規調教師免許試験の合格者を発表。橋田満元調教師の長男・宜長(よしたけ)調教助手(36)=栗・中竹=や、手塚貴久調教師の長男・貴徳調教助手(32)=美・相沢=ら9人が難関を突破した。来年1月1日付で調教師免許が交付され、早ければ来春に開業する。 ◇ アドマイヤベガやサイレンススズカを育てた名伯楽・橋田満元調教師を父に持つ橋田宜長助手は、5度目の挑戦で合格。父からは電話で『良かったな。頑張ったな』と祝福を受けたという。 「支えていただいた方々の力なしではここにいないと思います。そういった方々への感謝で言葉がないという感じです」 祖父(俊三氏)も父も調教師という競馬一家で育った。今年4月に落馬事故で亡くなった藤岡康太さんとは幼なじみで「調教師になっていつか一緒にやりたいね」と夢を語り合っていた仲だった。 大学時代のドバイ留学で世界の競馬に刺激を受け、本格的にホースマンを志した。ディアドラでは長期の海外遠征も経験。「日本は世界的にもすごく存在感が強いと思う。日本の競馬と海外をつなぐような役割も果たせていけたらと思います」とワールドワイドな活躍を誓った。(斉藤弘樹) 手塚貴久調教師の長男・貴徳助手(32)は3回目の受験で難関を突破。地方・足利競馬のトレーナーだった祖父の佳彦さんから3代続けての調教師誕生となった。 「父が楽しそうに働いている姿を小さいころから見ていて、自分も調教師となって競馬を楽しみたいと思った。(所属する)相沢厩舎、手塚厩舎のように周りに愛される厩舎をつくりたい」と抱負を語る貴徳さんに、父の貴久師からは「大変なのはこれからですが、ハードルの低い親なのですぐに抜いてくれると思う」とエールが送られた。 ◆秋本大介助手「子供の頃から一番好きなレースだった有馬記念を勝ちたいです。誠実に仕事をして、たくさんの方に信頼していただける厩舎を目指したいです」 ◆井上智史助手「とても時間がかかりましたが、受け続けて良かったと今は思います。まずは厩舎の経営を安定させるのと、1勝を挙げることが最初の目標です」