シャア「さらにできるようになったな…!あれ?」赤い彗星の貴重な活躍シーンが台無しに!ファーストの名シーンを独自にアレンジ
“推し活”を応援するトレンドメディア「Fandomplus」では、編集部が衝撃を受けた“推しプラ”を連載で紹介していく。本稿では「機動戦士ガンダム」の名シーンに独自のアレンジを加えたジオラマを制作するモデラー・猫マシンガン(@necome_titan)さんにインタビューを実施。 【画像】赤い彗星のシャアも唖然… ガンプラの神作を一挙に見る(100枚以上) 制作にいたる経緯や、制作過程で最も苦労したポイント、この作品を通じて学んだことなどを振り返ってもらった。 ■関節の角度や立ち位置などで機体の感情を表現したい ――これらの作品を制作するにあたり、どのようなアイデアやインスピレーションがありましたか? 【猫マシンガン】まずは再現したいシーンをネットで検索し、続けてDVDでそのシーンを何度もくり返し観て、イメージを膨らませます。そうすることで作品に盛り込みたいアイデアが次々に浮かんでくるので、あとはそれらをまとめつつ、姿見の前でポーズを取ったりしながら再現したい形を固めていく感じですね。 そうしてアイデアがまとまってからは、実際にキットを使って、イメージ通りのポージングができるかを確認して。“胴体を伸ばす”など、やってみたいアイデアはすぐに再現できるものばかりではないので、形を作るための改造方法は毎日時間をかけて、じっくり考えるようにしています。 ――制作過程で最も難しかった部分は何でしたか?また、それをどのように乗り越えましたか? 【猫マシンガン】どこか一部分だけが難しいというわけではなく、すべてが難しいです。私の場合はかっこいいジオラマというより、おもしろい漫画的な表現のジオラマにしたい…という思いがあるので、方向性がまとまってからも「本当にそれでいいのか?」と自問自答し続けていて。見せ方については、作業を始める直前までネットであれこれ検索して、自分なりに納得できる解釈で作るようにしています。悩みすぎて方向性がわからなくなってしまったときは絵を描いて、そこから制作方法を模索する…ということもしていますね。 ――これらの作品の制作において、最も楽しかった部分は何でしたか? 【猫マシンガン】形ができて、サフ(サーフェイサー)を吹いたあとくらいのタイミングがいちばんワクワクします。この時点でおおよその完成形が見えてくるんですけど、そこで引っかかることなく、素直に「おもしろいな」と思えたら、その作品は成功だと思っていて。この状態でXに写真をアップすることもあるんですけど、そこで「いいね」がたくさん付くとさらにテンションが上がりますね。こうなると作品が完成するまで、ずっと楽しい時間が続きます。 ――掲載されているガンプラのなかで特にお気に入りの作品はありますか? 【猫マシンガン】どの作品も気に入っています。キットそのものに表情はありませんが、間接の微妙な角度や、それぞれの立ち位置、ポーズなどで、ガンダムやグフ、ズゴックたちの感情は表現できると思っていて。直接セリフを書き込んだりはしませんが、なんとなく感情だったり、発するセリフをイメージできる表情が出せた作品は、どれも思い入れがあります。 ――これらの作品を通じて、ガンプラ制作における新しい発見や学びがありましたか? 【猫マシンガン】ガンプラ(それ以外のプラモデルもですが)は、胴体などを曲線で伸ばすことや真っ二つにすることもできますし、表情を持たせることもできます。そうして思い描いたアイデアを投影して、好きなように楽しく作れる、無限の可能性があるキットだと思っています。 私はジオラマ以外にも食品モデリングをしているのですが、最初から「できない」と思わず、まずはやってみることが大切ですね。「失敗するのは当たり前」という気持ちで取り組んで、うまくいかなかったときは、なぜ失敗したのかを考えて。それを次に活かしていけば、いつか“仕上がりに満足できる作品”を作り出すことができるはずです。今までやったことがない表現方法を編み出して、それをうまく再現できたときは脳汁が止まらないくらい気分が高まりますよ! (C)創通・サンライズ 取材・文=ソムタム田井