プリウスに嫉妬した男 「ボブ・ルッツ」が携わった名車・迷車 25選 BMW、GMで活躍
ポンティアック・ソルスティス(2006年)
2002年のデトロイト・モーターショーでルッツ氏が運転してみせたソルスティス・コンセプトは、2006年に市販車へと昇華した。彼の言葉を借りれば、この小さなロードスターに込められた理念は「シンプルに、純粋に、美しく」というものだった。 ソルスティスはGMのカッパ(Kappa)プラットフォームをベースにしており、サターン・スカイ、オペルGT、大宇G2Xの近縁車種である。
GMCアカディア(2007年)
初代アカディアは、同時代のビュイック・エンクレイブやシボレー・トラバースと同様、ラムダと呼ばれる新プラットフォームをベースとしたSUVだ。ルッツ氏は開発の初期段階で、室内空間を最大化し、スライドドアを備えた直線的なデザインを見せられたと回想している。「そういうことじゃない」とルッツ氏は言い、変更を求めたそうだ。 新しい案には大変満足した。「アカディア、エンクレイブ、トラバースは、ボディの表面処理という観点からは米国の自動車産業の最高傑作だと思う」と彼は2011年に語っている。
キャデラックCTSスポーツワゴン(2010年)
2008年に第2世代のCTSのセダン仕様が導入され、その後ステーションワゴン仕様のCTSスポーツワゴンが加わった。ルッツ氏はこれに「非常に熱心」であり、メディアも同様だったという。実際、「お客さん以外はみんな気に入っていた」という。 6.2L V8を搭載するCTS-Vのステーションワゴンもあった。「米国には、スポーティなキャデラック・ワゴンを買う人がたくさんいると確信していた。それは間違っていたらしい」
シボレー・ボルト(2011年)
クルマづくりに携わる人なら、いつかは「最も誇りに思うクルマはどれか」と尋ねられるだろう。ルッツ氏にとって、それはシボレー・ボルトである。ガソリンエンジン搭載のレンジエクステンダーEVである。 彼はボルトについて「最も重要で、最も困難で、最も多くの発明を必要とし、チームにとって最大の挑戦だった。チームはそれをやり遂げ、わたしはとても壮観だと思った」と語っている。