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いま世界で「歴史問題」が炎上している理由

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東洋経済オンライン

慰安婦問題や徴用工問題など、日韓間で幾度も繰り返される歴史認識問題。さらには自国に都合よく歴史を捉える歴史修正主義も蔓延している。 いま歴史問題は東アジアだけではなく、世界中で炎上しているという。その背景には何があるのか。このたび『教養としての歴史問題』を上梓した前川一郎氏が、現代史の大きな流れの中で歴史問題を捉え解説する。 ■日韓で炎上する歴史問題  先日、韓国のとある植物園に、「慰安婦」像の前で土下座する安倍首相とおぼしき男性の彫像が設置されました。ご存じのように、「慰安婦」問題は、日韓関係の悪化を象徴的に示す歴史問題です。

 「永遠の贖罪」と銘打ったこのオブジェ。日本のメディアに激震が走りました。たしかに「挑発的」だったとはいえ、隣国の一私人の行動に、官房長官のコメントまで飛び出す騒ぎです。「嫌韓」メディアは相変わらずで、隣国を罵ることに余念がありません。「『慰安婦』は売春婦」とか、「韓国併合であって、植民地支配ではない」といった類いの話は、いまだに後を絶ちません。  日本には、戦争や植民地支配の責任問題はもう解決したと見る風潮がありますが、そんな理屈は韓国には通じません。国家間の事情で過去を「解決済み」と処理したところで、被害や苦しみを受けた人々の記憶や事実それ自体は、決して消え失せることはないからです。

 そう遠くない昔に、日本はアジアを侵略し、植民地支配を行いました。その過去をめぐる「歴史認識」の違い、そこにあった加害の事実を否認する歴史修正主義の問題です。  その根底にあるのは、〈足を踏んだ側はすぐ忘れるが、踏まれた側は忘れない〉という、私たちの誰もが抱くはずの、ごく当たり前の心情です。  その意味では、歴史問題が決して日本特有の現象ではないとしても、そう驚くことではありません。最近も、いわゆる “Black Lives Matter”運動が、歴史に翻弄されたアフリカ系市民に対する差別問題を訴え、欧米諸国を中心にグローバルな広がりを見せています。

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