朝倉海UFC挑戦の24年前…「UFC初参戦でいきなりタイトルマッチ」を行った日本人とは? 雑誌の見出しは「星の王子さま」、最も王座に近づいた男
修斗からの撤退宣言「大騒ぎになりましたね」
こうして“カリスマ”佐藤ルミナを破った“オシャレ格闘家”として一躍人気選手となった宇野だが、2000年12月に格闘技界を揺るがす行動に出る。ルミナとの再戦に勝利したあと、突如、修斗ウェルター級王座返上と修斗からの撤退を宣言したのだ。 「あれは自分一人で決めて、関係者や身内にも知らせてなかったので大騒ぎになりましたね。初めて観客の罵声を浴びました(笑)。なぜ、あんなことを言ったかというと、他団体から話があったわけでもなく、重圧から一度逃れたかったんです。自分に自信を持てる前にルミナさんというトップ選手に勝ててしまって、その後、チャンピオンにふさわしい試合がなかなかできずに悩んでいたんですよ。 いま考えると、その頃の対戦相手はUFCでも活躍するディン・トーマスやデニス・ホールマンだったんで『よく勝ったな』って自分でも思うんですけど。当時は『チャンピオンなのに、こんなんじゃダメだ』って悩んでましたね。でも、リマッチをやらずにベルトを返上したら“勝ち逃げ”になってしまうので、勝っても負けてもルミナさんともう一度やって、肩の荷をおろしたいというのが本音でした」 修斗を離れた宇野は、あらためて自分を鍛え直すために当時、清原和博のトレーナーとしても有名だったケビン山崎のトレーニングを受けるため渡米。ケビンのいるワシントン州シアトルには、“世界のTK”髙阪剛や、元UFC世界ヘビー級王者モーリス・スミスら有名格闘家が練習するAMCパンクレイションがあったため、その2つのジムで並行して練習を行った。まだ次の試合も決まっていない純粋な格闘技修行だったが、この渡米中、宇野にビッグチャンスが舞い込んでくる。 「モーリスにUFCから『お前のところにいま宇野が来てるだろ? 』って連絡があって、『UFCバンタム級タイトルマッチの出場予定選手が急きょ欠場となったから出ないか? 』っていうオファーをもらったんです」
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