【歌舞伎俳優・尾上松也さん】不動の癒やしアイテムとは?
仕事に恋愛に趣味に育児に……とめまぐるしい日々。ふと「なんだか疲れたなあ……」と感じたとき、みなさんはどうやって自分の心を労わっていますか? 何か決定的な原因があった訳ではなくても、突然頑張れなくなる日ってありませんか? そんなときに、寄り添える存在でいたい。 そんな思いから始まった本連載では、今をときめく人物のインタビューを通して、心がふわっと軽くなる言葉や、明日から頑張るエネルギーをチャージできるようなエピソードをお届けしていきます。 【いい男に会いたい!】特集はこちらから! 2020年の締めくくりは、歌舞伎俳優・尾上松也さんの登場です。 今年もテレビドラマ『半沢直樹』をはじめとする話題作での存在感が際立った、松也さん。 現在、東京・歌舞伎座にて『十二月大歌舞伎』に出演中ですが、今回のインタビューでは、久々の歌舞伎座公演への抱負、その見どころから、コロナ禍を経験したこの1年のなかでの心境の変化、仕事への向き合い方やオフの過ごし方、はたまた未来への思いなどを、たっぷり伺いました。 全4回にわたって、職場の先輩や後輩との付き合い方のヒントになりそうな松也さんの体験談や、歌舞伎初心者に向けての鑑賞のコツもお届けします!
連載「水曜夜は、癒やされたい」
今回は松也さんに「憧れの上司」に扮していただき、オフィスの様々なシチュエーションを想定して撮影を行いました。松也さんに電話対応していただいたり、エレベーターで遭遇したり……。 with読者から募集した「実際にオフィスでときめいたエピソード」をもとに作ったシーンを実現していただきました。 それでは松也さんのインタビュー、スタートです!
自分を労ることの大切さに気づいた
――舞台公演が中止になるなど、さまざまな行動自粛が求められた1年でしたが、松也さんもご自身のなかで変化があったそうですね。 松也 はい。30代に入って少しずつ変わってきてはいましたが、今年は自分と向き合う時間が長かったので、精神面を含め、自分の体を休めてあげることへの意識が大きく変わった気がします。 ――新しい挑戦をするためにも、自分の体を労わることは大切ですよね。 松也 新たな挑戦もそうですが、“今後の自分のため”のほうが今は必要性を感じています。何もしなくていい時間がこれほど長かったのは、大人になって初めてのことでした。それも大したことをしていないのに、いつにも増して疲れてしまった感覚がありました。なぜそうなってしまうのか等、いろいろと考えて気づいたのが、体力や精神を回復させることを自分自身で理解してケアしてあげなければ、ということだったのです。 ――心身のケアを、以前はあまり気にしていなかったんですか? 松也 若さに任せてきたところがあったかと思います。休みとなれば前日の夜は飲みに行き、それもたくさん飲んでしまい、翌日起きたらもう夕方。「わっ! もう日が暮れちゃった。明日は仕事だ! 早く寝なきゃ!」という感じでしたので(苦笑)。それが今では、「明日は休みだから寝ていればいい」という感覚ではなく、「オフの時間は気持ちを切り替えて、自分を労わることが大切だ」と考えるようになりました。