史上最年少の永世称号に挑む藤井聡太八冠。6日開幕の棋聖戦は、会場を飾る"春蘭"にもぜひ注目を!
6月6日(木)から始まる将棋の「ヒューリック杯第95期棋聖戦」五番勝負(産経新聞社主催)。「棋聖」は藤井聡太八冠が最初に奪取したタイトルで、2020年度の第91期から94期まで連続してタイトルを保持。今回も防衛に成功すれば通算5期となり、藤井八冠にとって最初の「永世」称号資格獲得となることでも話題です。 将棋のタイトル戦番勝負は、各地の旅館やホテル、寺社仏閣や歴史的な建築物などで行われ、それぞれ趣向を凝らした格式ある対局会場が用意されます。山崎隆之八段を挑戦者に迎え、第95期棋聖戦の第1局が行われるのは千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月。ここは2年前の第93期「棋聖戦」でも第3局の対局会場となり、その際に正面に飾られたシュンラン(春蘭)について「みんなの趣味の園芸」でもお伝えしました。 「今回も対局会場に当園の "春蘭" を飾らせていただくことになりました。大変に光栄です」と語るのは、会場に近い千葉県富津市で東洋蘭など日本の古典園芸植物の生産販売に携わる蘭万園の有賀彰宏さん。棋聖戦の対局会場に春蘭を飾るのは第92期からで、今回が3回目だそうです。 みんなのシュンランの写真
第95期棋聖戦〈第1局〉の舞台を飾る"春蘭"は?
6月6日の第1局の対局会場に飾られる春蘭について、有賀さんにお聞きしました。 「花の時期を過ぎていることもあり、葉芸物の銘品から選びます。予定しているのは「金閣宝(きんかくほう)」。日本産の柄物の中でとても人気のある個体です」
「錦鉢は昭和から令和にかけて活躍された名工の故・布施覚(ふせ・さとる)氏が絵付けしたもので、氏が得意とされた龍の絵です」 美しい鉢と見事な斑の入った葉芸が組み合わさり、どのような姿になるのでしょう。盤上の熱戦はもちろん、園芸ファンにとっては、対局会場を飾る "春蘭" も見逃せません。
2年前の第93期棋聖戦第3局でに飾られた、日本春蘭「吹上の誉(ふきあげのほまれ)」。「クールに熱く闘っていただきたい」という有賀さんの思いから、涼しげな日本春蘭の斑入りが選ばれた。